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爪VS針 ヒョウとヤマアラシの攻防 勝敗は意外にも…?南アフリカ(動画)

 ペット人気が続く日本では、ツンツンとトゲが生えたタワシのような姿のハリネズミに注目が集まっており、猫カフェやフクロウカフェに次ぐハリネズミカフェも登場しているが、今回ご紹介するのは同じ針毛でも、とんでもない攻撃力を持つ「ヤマアラシ」だ。

 

 南アフリカ北東部の国境沿いに広がる鳥獣保護区「クルーガー国立公園」。過去30年にわたって休暇は毎年ここで過ごすことにしている観光客のアルド・ヴァン・デ・ウェテリンク(Ard van de Wetering)さんは先月30日、子供4人をキャンプ場に残して、夫婦二人で公園北部のシングウェジ(Shingwedzi)地区を目指して国道52号線をドライブ中、初めての光景に出くわした。

 

 景色を楽しみながらゆっくり車を進めていると、向こうから黒い岩のようなヤマアラシが近づいてきたのだ。「茂みが保護色になって最初はわかりませんでしたが、ヤマアラシの背後からついてくる1匹のヒョウの存在に気づきました」とウェテリンクさん。

 

 まだ若いヒョウらしく、ヤマアラシが長い針毛を広げると、2匹の体の大きさはあまり変わらないように見えたが、そこはもちろん肉食獣。すきを見てとらえようとヤマアラシの側面に回り込んで猫パンチを繰り広げるも、バサバサと動かす針毛に阻まれて攻撃の手も鈍りがち。

 

 

 ヤマアラシが尻尾を振ると、金属音に似た「ガチガチガチ!」という鋭い警告音が鳴り響き、それにもビックリさせられる。硬く長い針毛がない急所を狙って鋭い爪を引っ掛けようとしても、意外とすばしこいのだ。

 

 しかし、ヒョウも粘り強い。いつのまにか見物する車が2台に増えて、さらに調停役など努める気もない野鳥が地面に降りて2匹の攻防戦を見物するようになると、ヒョウの方も飽きて地面に腹ばいになって休み始めた。

 

「撮影を始めてから30分以上は経過したでしょうか。ヒョウは休みながらもヤマアラシをとらえる意欲は失っていないようでしたが、私たちの時間がなくなって、キャンプ場に戻らなければならなくなりました」

 

 そこで、後ろ髪をひかれる思いをふりほどきながら撮影を中断し、2匹の戦場を後にしたウェテリンクさん。「ヒョウは若いせいか経験不足で、攻撃力がいまひとつ決め手に欠けていました。クルーガーでは過去に13頭のライオンに囲まれたヤマアラシが鉄壁の防御でライオンを追い払った記録もあるのですから、遊ばれているようなものでしょうね」

 

 

 

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