地震

【南海トラフ】四国周辺でスロースリップ「先月上旬に地殻変動」気象庁

 今後30年以内に70%の高い確率で起こりうる南海トラフ地震について検討している気象庁の定例会は7日、四国周辺の想定震源域のプレート境界で「スロースリップ」が原因とみられる「深部低周波地震」が発生していたことを明らかにした。

 

 気象庁は今月7日、定例の検討会を開き、先月6日〜13日にかけて、四国中部の瀬戸内海側で、通常の地震波よりも周波数が低く、揺れが小さい低周波地震を観測したと発表した。さらに四国東部と和歌山県にはさまれた紀伊水道沖の海底では、昨年末からこれまでとは異なる傾向の地殻変動が起きているという。

 

 地震の規模は、地震波の振幅から計算したマグニチュード(M)を使って示されるが、後に変更されることも多い。愛媛県東部から高知県中部にかけて発生した深部低周波地震を、より性能が高い地震計で精密に計算した結果、モーメント・マグニチュード(Mw)5.5であることがわかった。

 

 さらに、この周辺では複数の観測点でわずかな地殻変動がとらえられており、太平洋に面した高知県の室戸岬と和歌山県の潮岬、静岡県の御前崎では、地盤が沈降する傾向が続いている。

 

 今回観測された深部低周波地震と地殻変動について、気象庁は、陸側のプレートの下に沈み込んでいる海側のプレートとの境界の深部で「短期的なスロースリップ(ゆっくりすべり)」が起きているのが原因だとみて、現時点では「南海トラフ地震の可能性が相対的に高まったとは考えられない」と結論づけている。

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