地震

わずか5年9カ月!同じ活断層でM6地震が2度発生していた!茨城県北部

 茨城県北部の内陸に位置する活断層が、2011年3月の東日本大震災のあとに繰り返し動き、巨大地震を2回引き起こしていた事実を東北大学の研究チームが突き止めた。従来、内陸の活断層型地震の発生は千年から万年周期だと考えられていたが、たった5年9カ月で繰り返し動くようになったとすれば、地震発生確率の計算方法や長期予測の考え方が根本的にくつがえるかもしれない。

 

 茨城県は、関東地方の下に沈み込んでいるフィリピン海プレートや太平洋プレートの影響で、南部を震源とする地震が多く、関東地方では最も地震活動が活発なエリアだ。一方で、茨城県北部から福島県の県境付近では、2016年12月28日にマグニチュード(M)6.3の地震が発生し、茨城県で最大震度6弱の揺れを観測し、2人がケガを負った。

 

 2011年3月11日の東日本大震災によって、各地で誘発された地震活動について調べていた東北大災害科学国際研究所(IRIDeS)の遠田晋次教授らのチームは、茨城県北部の内陸部にある活断層に着目。

 

 2011年から2016年までのGPS衛星のレーダー画像を解析した結果、東日本大震災直後の3月19日に茨城県北部で発生したマグニチュード(M)6.1と、2016年12月のM6.3は同じ活断層で起きていることを突き止めた。現地調査でも同じ場所で地表のズレが2度起きていて、地下数キロにまで伸びていることも確認した。

 

 さらに、2011年〜2016年までの地面の動きを解析したところ、2011年の地震のあとに活断層周辺で大きな変化が起きていたことも判明。このような急速な地殻変動は、過去に内陸で起きた活断層地震では見られないほど大きいという。

 

 これまでの研究で、プレート同士の境界で発生する海溝型地震と違って、内陸の地殻内で起こる地震は、ひずみの蓄積が極めて遅いため、活断層型の巨大地震は、千年〜万年周期だと考えられてきた。しかし、今回の調査で、茨城県北部ではわずか5年9カ月の間にひずみの蓄積が急速に進んで、2回目の断層運動を引き起こしたと推測されるという。

 

 この原因について研究チームは「東日本大震災の“余効変動(注)”によって、茨城県北部では大地が東西に引っ張り続けられていたことから、通常は数千年かかる活断層の動きが数年に凝縮されて、早回しされたような状態になった可能性がある」として、活断層型の地震が周辺の状況によって大きく変化すると指摘している。

 

注:“余効変動とは、巨大地震のあとも余韻のように地面がゆっくり動き続けることで、岩手県から千葉県にかけての太平洋沿岸では、2011年の東日本大震災から6年が経過しても上下変動が観測されている。

 

※文中の「遠田晋次教授」のお名前を誤って「塩田教授」と表記していました。お詫びして訂正します。

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