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閲覧注意!事故に遭った55歳女性「舌から毛が生えた!」米国

 たった1本でも舌に髪の毛がくっついただけで違和感を感じるのに、米国では55歳の女性が、交通事故の傷の治療を始めた直後に、舌の表面にびっしりと黒い毛が生える病気になった。

 

 米医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に今月6日に掲載された症例報告によると、米ミズーリ州に住む55歳の女性は、自動車事故が原因で両脚に重傷を負い、「クラッシュ・シンドローム」で入院。

 

 日本語で「圧挫(あつざ)症候群」と呼ばれるクラッシュ・シンドロームとは、1995年の阪神淡路大震災で370人以上が発症し、よく知られるようになった。手足やお尻など筋肉の多い部分が長時間にわたって強い圧迫を受けると、血流が悪化して壊死する症状で、この女性は、衝突事故で車にはさまれたために、傷口が感染症にかかっていた。

 

 そこで「メロペネム」という点滴薬と「ミノサイクリン」という抗生物質を服用していたところ、治療開始から1週間以内に、舌の表面を毛のようなものがビッシリと覆い、黒く変色。吐き気をもよおしたり、口の中に不快な味を感じたりするようになったことから、医師に相談して服用薬を変えたところ、4週間ほどで舌がもとに戻った。

 

 女性を担当したヤシール・ハマド医師によると、舌の表面に黒く見えるのは毛髪ではなく、「舌乳頭(ぜつにゅうとう)」と呼ばれるザラザラした部分。前面の3分の2ほどを占めており、食べ物を舐めたとき、やすりのようにこそぎ取る役割を担っている。通常ならば長さ1ミリにも満たないが、この患者の場合は肥大化して長く伸び、食べ物のカスが付着して細菌が繁殖し、舌の変色を引き起こしたと考えられるという。

 

 日本口腔外科学会によると、この症状は「毛舌」とか「黒毛舌」と呼ばれ、抗生物質の副作用としてあらわれるほか、タバコや口の中を不潔にしていると起こることがある。悪い病気ではなく、抗生物質を飲むのをやめたり、体調が回復すれば自然に治るので、毛舌のトラブルに見舞われても、慌てずに口腔外科に相談してほしいという。

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