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クジラのママはお昼寝中 赤ちゃんがダイバーに「遊ぼうよ」 南太平洋(動画)

 南太平洋ポリネシアの海で最近、ドローン撮影中のオーストラリアの写真家が野生のザトウクジラの母子を発見した。母親のクジラが昼寝中、赤ちゃんはシュノーケリングを楽しんでたダイバーに近づき、警戒することなく「一緒に遊ぼう」と誘ってきたという。

 

 この動画を撮影したのは豪州出身のイーモン・ポーター(Eamon Porter)さん。ポーターさんは最近、フランス領ポリネシアの太平洋でドローンを使った上空からの撮影に挑戦。

 

 海面近くでは、生まれてまもない赤ちゃんのザトウクジラが白いお腹を見せながら、海面に盛んに尾びれを打ち付けながら泳いでいた。背後の海中では、ひとまわり大きなクジラの影が漂っており、ジッとしていてあまり動かないことから、お母さんクジラが昼寝しているのだと思い、撮影を続けようとドローンを操縦していた。

 

 そこへ画面左側からシュノーケリングを楽しむ2人の女性が接近。ドローンを操縦しているポーターさんからはわからなかったが、クジラが立てるバシャバシャとした水しぶきを見た2人は、野生の動物を驚かさないよう、一定の距離を保って泳いでいた。

 

 

 ところが、子クジラのほうは自分に近づく人間に興味津々。仰向けのままで接近し、ひとりの体の下に潜って、優しく胸びれでダイバーの体を持ち上げるようにしたのち、クルリと体勢を立て直し、そのまま離れていったという。

 

「海中で眠っていたとしても、お母さんクジラはダイバーの存在に気づいていたはずです。生まれて数週間の赤ちゃんクジラが怖がらなかったということは、この海域のクジラが人間を十分に信頼しているということだと思います」とポーターさん。

 

The Baby Whale from Justin Edwards on Vimeo.

 

 米ニューヨーク州のマウント・サイナイ医科大学でイルカやクジラの声帯や呼吸器を専門に研究する比較解剖学者ジョイ・ライデンバーグ博士は、この映像を見て「非常に落ちついて見えることから、母クジラはシュノーケリングやダイビングする人間に慣れているのかもしれない」と指摘。

 

 そのうえで、妊娠中や子育て中のザトウクジラは、敵やオスから身を守るために水深の浅い海を好むことから、ホエールウォッチングなどを楽しむ人間の存在が脅威ではないことを認識している可能性があると話している。

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