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免震・制振装置のデータに「書き換え不正」住宅や橋など全国980件に使用 KYB

 機械部品メーカーKYBは16日、子会社のカヤバシステムマシナリーが製造販売した建物用の免震・制振装置に使われるオイルダンパーの一部に国土交通省が定めた基準値に適合していないものが見つかり、全国の橋や医療福祉施設、住宅など980件以上の物件で使われていたことを国交省に報告した。社内調査で、性能検査記録データを書き換える不適切行為が明らかになったという。

 

 性能検査記録データの書き換えが行われていたのは、岐阜南工場が2003年1月から2018年9月までに製造した免震用オイルダンパー7550個と、制振用オイルダンパー3378個。同社によると先月8日、子会社のカヤバシステムマシナリーの従業員が、性能検査記録データを書き換えていた疑いがあると指摘したのを機に社内調査を開始した結果、書き換えの事実が判明した。

 

 国交省によると、データ書き換えがあったオイルダンパーの免震性能は、国が許容する基準値から15%以上はずれており、全国47都道府県の共同住居や医療福祉施設、事務所、庁舎など986件で使われているほか、2カ所の橋にも採用されていることが明らかになっている。

 

 免震用オイルダンパーとは、建物の地下に免震ゴムなどとともに設置されるもので、地震発生時に免震ゴムが変形することで、揺れを建物に伝えにくくする効果がある。また、制振オイルダンパーは建物上部の柱や梁の間に斜めに入れる筋交いで建物の揺れを抑える効果があるという。

 

 国交省は、基準値から最も大きく乖離したダンパーが使われた建物の安全性を検証した結果、震度6強から震度7程度の地震では倒壊する危険性はないという報告を受けたが、その他の建物に対しても安全性の確認を急ぐとともに、適合品との交換や原因究明、再発防止策を徹底するよう指示した。

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