感染症

保育園で「集団赤痢」園児ら21人 感染源は不明 東京・目黒区

 東京・目黒区の保育園で、園児20人と職員1人が感染する細菌性赤痢の集団感染が発生した。目黒区保健所が感染症、食中毒の両面から感染源について調べている。

 

 目黒区によると、今月12日、この保育園に通園中の園児ひとりが下痢と血便の症状で医療機関を受診し、細菌性赤痢と診断された。園児と職員の健康調査を行った結果、23日までに感染者は計21人に増えた。このうち園児2人が入院中だが、回復に向かっており、重症者の報告はないという。

 

 職員1人の感染が確認されたが、調理従事者からは赤痢菌が検出されておらず、保健所では現在、園児の家族にも対象を拡大して健康調査を進めるとともに、感染源の特定を急いでいる。

アジアからの輸入事例がほとんどだが…

 赤痢菌には、日本人の志賀潔医師が発見した志賀赤痢菌をはじめ、全部で4種類ある。汚染された食べ物や水、細菌が付着した手や食器などを介して感染することが多く、発熱や腹痛、下痢などの症状が起こる。

 

 最も病原性が強い志賀赤痢菌では血便が出たり、排泄した後でもスッキリせず、しょっちゅうトイレに行きたくなる状態になるが、ほかの3種の赤痢菌では血便になることはほとんどない。

 

 目黒区によると患者は全員抗生物質を投与されており、症状がある園児は登園していないという。

 

 国立感染症研究所によると、国内では戦後しばらくは10万人を超える患者がおり、2万人近くが死亡していたが、1960年代半ばから激減。近年では、衛生状態が悪いインドやインドネシアなどアジア地域からの輸入事例が7〜8割を占めているが、2000年代に入ってからは保育園やホテル、施設での国内集団事例が報告されている。1998年には長崎市の大学と付属高校で、井戸水が原因で821人が感染したケースも発生している。予防には食事前やトイレ後の手洗いや消毒が一番だ。

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