食中毒

除菌洗剤でお茶漬け?老舗旅館で食中毒「だし汁と間違えた」長野県

 今月9日、長野県茅野市の蓼科新湯温泉に社員旅行で訪れた10人のうち、お茶漬けを食べた3人がのどの痛みや舌のしびれを訴えて、病院に緊急搬送された。原因は「だし汁」と誤って提供された除菌洗浄剤による食中毒だという。

 

 異物混入による食中毒が発生したのは、茅野市北山蓼科にある蓼科新湯温泉。県の健康福祉部や同社によると、今月9日、埼玉県から社員旅行で宿泊した10人のうち8人が宴会料理の最後に提供された「焼きおにぎり茶漬け」を食べた直後に、口の中に違和感を感じ、のどの痛みや舌のしびれを発症。

 

 諏訪保健所の調査で、提供された「だし汁」は、鍋の焦げを落とすために、湯で薄めた除菌洗浄剤だったことが判明した。料理に口をつけた40代から70代の男女3人が緊急搬送されたが、病院での検査後、当日中に旅館に戻ったという。

 

 同旅館によると、焦げを取るために洗浄剤を入れた鍋と、客に提供するお茶漬けのだし汁が入った鍋の置き場所が近かったことと、洗浄剤が入っていた鍋に注意を呼びかけるための張り紙などが出されていなかったために、サービス担当者が誤って洗浄剤入り鍋を宴会会場近くに運び、盛り付けてしまったのが原因だという。県は同旅館に対して2日間の営業停止を命じた。

 

 同旅館は「今後は洗浄中の鍋の置き場所を離したり、配膳時間と重ならないよう、再発防止のための対策を講じていく」と謝罪している。

 

 食器の洗浄に使われている除菌洗浄剤には、水酸化カリウムや次亜塩素酸ナトリウムなどが使われている。これらは食品添加物として許可されている物質だが、高濃度の液体を摂取すると、嘔吐やのどの痛み、粘膜の炎症などを引き起こすおそれがあることから、県では洗浄剤や消毒薬を小分けする際には、容器に内容物を明記し、飲み物のペットボトルなどを使うことは避けるよう指導している。

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