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マナティーがビニールを口に!カヌーの人が必死で止める 米国(動画)

 プラスチックやビニールゴミの海洋汚染が国際規模で問題になるなか、米南東部フロリダ州の河口でカヌーを漕いでいた男性は、生まれてまもないマナティーが、テープ状のビニールを食べようとしているのに気づいた。赤ちゃんとはいえ体重30キロ近いマナティーから取り上げるのは一筋縄ではいかなかったという。

 

 この男性は、ガラスと同じくらい透明で衝撃に強いポリカーボネート製のカヌーを販売している「シースルー・カヌー(See Through Canoe)」のオーナー、マイケル・マッカーシー(Michael McCarthy)さん。

 

 もともとフロリダの海洋生物の保護活動をしていたマイケルさんは、2007年に透明のカヌーやカヤックを作る会社を設立。底の部分がすべて透明なので、漕ぎながら水中のようすを眺めることができる楽しい乗り物だ。

 

今年フロリダで死んだマナティーは740頭

 今月11日、いつものように自社製品のカヌーに乗って浅瀬を移動していたマイケルさんは、自分のお尻の下に1匹のマナティーがユラユラ漂っているのに気づいた。

 

 マナティーは、水草や海藻を食べる草食性の水性哺乳類で、性格はおとなしく、世界にはフロリダから南米ブラジルに生息するアメリカマナティーのほか、アフリカ大陸、アマゾン川に生息する3種類が確認されている。

  マイケルさんが出会ったのは生まれて間もない遊び好きなオスの赤ちゃんで、ずんぐりした体つきから、「ティタートッツ(すりおろしたジャガイモのフライ)」と名付けた。しかし、ポテトフライ君はよく見ると、両ヒレをつかってきしめんのような帯状のものを口の中に入れようとしていた。

 

「幅広のビニールテープを食べようとしていました」とマイケルさん。下手したら窒息死してしまうと考えた彼は、なんとかビニールを取り上げようと水中に手を伸ばしたが、遊んでくれていると勘違いしたマナティーはスルスルと逃れてカヌーの真下に隠れた。公開された動画は、テープを取り上げた後のマナティーのようすだが、おもちゃを取り上げられて心なしか腹を立てているように見える。

 

 マイケルさんによるとフロリダ州の河口や運河に生息するマナティーは近年、モーターボートとの衝突事故や赤潮が原因で生息数を減らしており、2018年はこれまでに740頭余りが死亡している。これは過去5年間で最悪な数字で、最近では釣り糸やプラスチックごみで死亡するケースも増えているという。

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