宇宙

「こうのとり」運んだたんぱく質の結晶「まるでダイヤモンド」JAXAが公開

 国際宇宙ステーション(ISS)補給機「こうのとり」によって地上に帰還した小型カプセル内に入っていたたんぱく質の結晶が公開された。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は「結晶を入れていたガラス管には破損はなく、温度データも4℃を維持している」として、小型カプセルによる回収方法が有効だと述べた。

 

 JAXAが公開したたんぱく質の結晶は、9月23日にこうのとりが打ち上げられた際に合わせて、大学などの研究機関から提供されたたんぱく質試料を使って、ISSの日本実験棟「きぼう」内の実験装置で2カ月かけて結晶化させたもの。

 

 このうちひとつは、炎症やアレルギー反応を引き起こす「プロスタグランジンD2(PGD2)」という物質を合成するたんぱく質の酵素で、第一薬科大学の研究グループが結晶構造を分析することで、筋ジストロフィーなどの治療薬の開発につなげたいとしている。

 

 またふたつ目のガラスの破片のような結晶は、キノコがつくるセルロース分解酵素だ。セルロースは植物の細胞壁を構成する炭水化物の一種で、東京大学大学院の研究グループによって、中性子回折実験を行うという。

 

 中性子回析というのは、中性子からなるビームを使って結晶構造を解析する技術で、宇宙で作られた結晶を実験に使うのは日本で初めて。

 あなたにオススメの記事