医療技術

米国ビッグホーン激減の原因は羊やシカのプリオン疾患?

 米国地質調査所(USGS)の国立野生動物保健センター(NWHC)は、米西部などで激減している野生の羊の一種「ビッグホーン」について、牛のBSE(牛海綿状脳症)や人間のクロイツフェルト・ヤコブ病などと同様の異常プリオン(たんぱく質の一種)によって発生する病気に感染しやすいことが生息数減少の原因ではないかとの調査結果を発表した。

 

 米西部などの野生のビッグホーンについては、生息地の減少や、農場や放牧地で飼育されている羊の致死性肺炎が蔓延したことなどにより、生息数が減少の一途をたどっている。

 

 しかし今回の調査では、ビッグホーンは致死性肺炎だけでなく、通常の羊が発症する「スクレイピー病」や、エルク(アメリカアカシカ)やムース(ヘラジカ)が発症する「慢性消耗性疾患(CWD)」にも感染しやすいことが分かった。

 

 「スクレイピー病」や「CWD」は、牛のBSE(牛海綿状脳症)や人間のクロイツフェルト・ヤコブ病と同様に、脳がスポンジ状になり神経障害を起こす奇病で、BSEなどと同じく異常型のプリオン(たんぱく質の一種)が原因とされている。

 

 まだ羊やシカのプリオン疾患とビッグホーン減少の因果関係は決定的ではないものの、野生のビッグホーンの生息地とスクレイピー病を発症した羊がいる農場や放牧地、さらにCWDを発症したエルクやムースの生息地は重複しているとのこと。

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