生物

鼻の穴にウナギ侵入!?ハワイのアザラシに迫る危機(動画)

 コミックソングでお馴染みのシンガーソングライター、嘉門タツオさんの替え歌に「チャラリ〜♪鼻から牛乳」というフレーズがあることは有名だが、ハワイではアザラシの鼻の穴にウナギが入り込むアクシデントがときどき起こるそうだ。

 

 これは、米海洋大気庁(NOAA)が今月5日、公式Facebookで公開した衝撃的な写真だ。右の鼻の穴からロープのようなものをぶら下げているのは、ハワイ諸島の固有種ハワイモンクアザラシだ。

 

 このアザラシは、人間によるサンゴ礁の破壊や繁殖地の減少、乱獲などが原因で生息数が約1400頭まで減って、絶滅が危惧されていることから、過去40年間にわたってさまざまな保護活動が行われている。

 

■動画は今年7月14日にカウアイ島のビーチで発見された母子(NMFS)

 

最近2、3年であいつぐトラブル

 アザラシを専門とするNOAAの生物学者、チャールズ・リトナン(Charles Littnan)さんによると、「最近2〜3年間で、鼻の穴にウナギが入り込んだアザラシが目撃されるようになり、少なくとも研究者3〜4人が目撃している」と話す。奇妙なことにこれまでの報告例は、必ず右側の鼻の穴に潜り込んでいたというが、リトナン氏は「それが何を意味しているかは皆目見当がつかない」。

 

 ただ、ハワイモンクアザラシの狩りは、水中を追いかけ回すような無駄なことはせず、ウナギのように狭い場所に隠れる習性がある生き物を狙ってサンゴ礁や岩の下、海底の砂の中に鼻先を突っ込んで獲物を探すことから、驚いたウナギが自己防衛のために鼻の穴に侵入した可能性があるとしている。

 

 これまでの目撃例はすべて年若いアザラシだったことから、リトナン氏は「狩猟経験の浅い若者が被害に遭う可能性がある」と推測。人間のような手がないアザラシにとってウナギを自分で取り出すのは難しく、頭をブルブル振って落とそうとしても、下手をすればどんどん内側に潜り込んでしまい、気管に入ったり、内部で窒息死した場合は、アザラシが感染症にかかるおそれもあるという。

 

「愉快な写真に見えますが、絶滅が危惧されるアザラシにとっては危険なんです」とリトナン氏。幸い、このアザラシは発見者が素早くウナギを取り出してくれたので大事には至らなかったというが、クシャミをしたくらいでは敵は逃げていかないというから、ウナギやおそるべし!

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