医療技術

閲覧注意:咳き込んだら「気管支」の形をした血の塊が飛び出した!米国

 風邪やインフルエンザの本格的な流行シーズンを迎えて、マスク姿の人が増えるなか、1年を通して温暖な気候で知られる米カリフォルニア州では、36歳の男性が咳き込んだ瞬間、喉の奥から気管支の形をした血の塊が飛び出したので悲鳴を上げた。

 

 マサチューセッツ内科外科学会が発行する医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に11月29日に掲載された報告書によると、慢性心不全の持病があるこの男性は、症状が急激に悪化したため、サンフランシスコにあるカリフォルニア大学病院に搬送され、その場で入院が決まった。

 

 患者は心臓から大動脈へ送り出す血流が滞る大動脈狭窄症の手術を受けた病歴があり、心臓にはペースメーカーが埋め込まれている。しかし、このときは心臓のポンプ機能が低下し、全身に血液を送り出せなくなったことから、血液を循環させるための「補助人工心臓(VAD)」を植え込み、血圧を下げる薬を投与された。

 手術から1週間後、患者は呼吸困難に陥って、酸素吸入器による酸素量を増加。集中治療室のベッドの上でひどく咳き込んだ瞬間にそれは起きた。喉の奥から吐き出した血の塊が、気管支の形そのものだったのだ!

 

「目を疑いました。右の肺の気管支樹が飛び出してきたのかと思いました」と担当医のガヴィット・A・ウッダード医師。気管支樹とは、喉の奥から肺に続く空気の通り道である気管が、左右の肺で枝分かれして樹木のようになった部分で、英語でも「Bronchial Tree」と言う。

 

 ウッダード医師によると、実際には、気管支の形に凝固した血液の塊であって、気管支そのものではなかったが、非常に珍しいことだという。

 

 医療チームは「患者は血栓(血の塊)ができやすくなるフィブリノーゲンというたんぱく質レベルが高まる感染症を併発していた」と話している。その後、この患者が血の塊を吐くことはなかったが、心不全の合併症が原因で1週間後に死亡したという。

 あなたにオススメの記事