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正体不明の生物「エイリアンの骨?」ニュージーランドで論争

 ニュージーランド南島に住むハンナ・マリー(Hanna Mary)さんは先月下旬、ビーチを散歩中に不思議な形の骨を発見した。体の大きさに釣り合わない巨大な口を持ち、手はないが足と尾がある。カラカラに干からびた皮は、どこかで見たような気もするが、果たしておわかりだろうか?

 

 この骨が見つかったのは、ニュージーランド南島の太平洋を望むクライストチャーチ郊外だ。先月25日、母親とイヌの散歩に出かけたハンナさん。彼女が住むカンタベリー地方を前週に襲った嵐のせいで、ビーチにはいろいろなゴミが流れ着いていた。

 

「海小屋の近くで見つけたとき、鋭い牙を見てサメかと思いました。でも、足があるサメなんて…!母はエイリアンじゃないかと疑っています」とハンナさん。

英名「スケート」という生き物

 謎の生き物が完全に息絶えているのを確認したハンナさんは、お母さんが止める声も無視して骨を自宅に持ち帰り、写真とともに「エイリアンの正体に関する情報求む」とFacebookに投稿。たちまち議論が勃発。モモンガからノコギリザメまでさまざまな意見が寄せられた。

 

 この論争に終止符を打ってくれたのがニュージーランド国立水・大気圏研究所(NIWA)の海洋生物学者だ。マルコム・フランシス博士(Dr.Malcom Francis)によれば、この生き物は英語で「スケート(Skate)」と呼ばれる「ガンギエイ」だ。

足があるサカナ?

 フランシス博士によると、ガンギエイにはいくつか種類があって、ニュージーランド近海には比較的浅い海に生息する「ラフ・スケート」と、深海に棲む「スムース・スケート」と呼ばれる2種類が一般的で、この骨は「ラフ(=ザラザラ)」の可能性が高いという。

 

 しかも2本の足のように見えるものは、腹ビレが進化した交接装置だという。交尾の際にはこれらの「足もどき」を使って、メスの体をしっかりとホールドさせるためのものだという。

 

 とはいえ、我々日本人の酒飲みには、干からびた皮の雰囲気は、どこかでお目にかかったような気がする。……そう、エイヒレにそっくりなのだ。ちなみにガンギエイは、日本国内では北海道を中心に「かすべ」の名前で煮付けたり、唐揚げにされることもあるが、「魚のかす(かすっぺ)」が語源と言われており、あまり美味しくはないという。

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