外交

訪日中国人急増 クルーズ船などの摘発相次ぐ カメや覚醒剤の密輸 海保

 昨年1年間に日本を訪れた外国人観光客が3000万人を突破する一方、海外からの違法薬物の持ち込みなどの犯罪も増えている。特に、クルーズ船で来日する旅行客の急増に伴って、覚せい剤の密輸や、ワシントン条約で取引が禁じられているカメの密輸入などといった犯罪が増加しているという。

 政府観光局によると、2018年は台風被害や北海道胆振東部地震の影響で、韓国や台湾などから訪れる観光客が減ったものの、年間を通じて来日した外国人観光客数は、過去最多の3119万1900人に達した。国別では中国が最も多く、838万人となり、初めて800万の大台を突破したほか、タイが113万人となって、東南アジア諸国で初めて100万人を超えた。

 

 一方、訪日外国人客による犯罪の摘発も増えていて、海上保安庁が昨年1年間に摘発した違法薬物の密輸事件は15件と、前年に比べて倍増した。

 

 5月には福岡市で、香港から大阪へ向かう海上コンテナ貨物の中に約100キロの覚醒剤を隠して密輸入を図った香港人4人を含む7人を逮捕するなど、覚醒剤の密輸入事件だけで9件を摘発。年間押収量は約310キロ、末端価格にして186億円、使用回数は1103万回相当だったという。このほかにも国内をめぐるフェリーなどの船内で、旅行客が使用するために大麻などを持ち込む不法所持事案も多く、なかには未成年の摘発も報告されているという。

ワシントン条約で禁止されているカメも…

 8月には、那覇港で中国から入国したクルーズ船内から、「ミナミイシガメ」7匹と「モエギハコガメ」1匹を密輸入しようとした中国人の男2人が関税法違反で逮捕される事件も発生。

 

 さらに福岡の博多港では7月にクルーズ船で来日中の中国人客2人が、「偽造在留カード」を所持していた容疑で、出入国管理法違反で逮捕された。その後の捜査で2人は観光目的ではなく、長期間滞在して不法就労するために上陸するつもりだったことも明らかになった。

 

 海上保安庁は、密航を斡旋するブローカーが巧妙に関係している可能性があるとして、薬物や銃器の「瀬取り(海上での積み荷の受け渡し)」や密航者に対する警戒・監視を強化し、水際対策を進めていくとしている。

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