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「鼻づまり」で嗅覚失った男 鼻の中に歯が生えていた!デンマーク

 花粉症の人にとってはつらいシーズン真っ盛りだが、デンマークの59歳の男性は、過去2年間、左側だけが常時鼻づまりで、匂いを感じることもできなくなったことから、とうとう病院の門を叩いた。

 

 英国の医学誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)』に今月21日に発表された報告によると、デンマークのオーフス大学病院の耳鼻咽喉科を最近訪れたこの男性は、過去2年間、ひどい鼻づまりに苦しんでいた。

鼻の中をふさぐしこりを発見!

 診察したマリー・ルイーズ・モエラー(Marie Louise Morller)医師によると、患者はずっとステロイド点鼻薬を使っていたが、効果はなく、常に鼻水が流れ続け、しまいには匂いまで感じなくなったという。ウイルスや病原菌の感染も疑ったが、検査結果は「異常なし」。

 

 そこでCTスキャン検査を行った結果、モエラー医師は鼻の奥をふさぐ粘液で覆われたしこり(嚢胞)を発見。急きょ、内視鏡手術となった。

中から出てきたのは歯だった!

 摘出した嚢胞(のうほう)を詳しく調べたところ、なんと中から人間の歯が現れた。報告書のなかで研究チームは「原因は不明だが、0.1〜1%の確率で、ごく稀に見られる症例で、そのほとんどは男性だ」と述べている。特に口唇裂や口蓋裂などの先天性の発達異常を持った子供では起きる可能性が高いという。

 

 しかし、59歳の男性にそうした問題はなく、唯一思い当たるのは、幼いころに鼻とあごの骨を骨折する大けがを負ったことだが、それが鼻の中で歯が生えた原因だとは考えにくいとモエラー医師は語る。「鼻づまりの症状が急激に悪化しなければ、彼は生涯、鼻の中に歯を持っていたかもしれません」

 

 緊急手術から1カ月後、男性はすっかり回復して、鼻水とはすっかりおさらば、嗅覚も取り戻したという。

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