宇宙

ハッブル望遠鏡にトラブル発生「暗すぎてよく見えなーい!」運用29年

 

 地球から約600キロ上空を周回しているハッブル宇宙望遠鏡で、観測頻度が最も多い高性能カメラにトラブルが発生した。先月28日以来、観測画像が非常に暗く、コンピューターエラーの可能性が高いという。

  ハッブル望遠鏡は、1990年にスペースシャトル・ディスカバリーで打ち上げられた巨大な筒型の宇宙望遠鏡だ。銀河系を取り巻く暗黒物質(ダークマター)の存在を突き止めたり、木星に巨大彗星が衝突するようすをとらえるなど、これまで数々の成果をあげてきたが、その活動の歴史は決して平坦なものではなかった。

当初の寿命15年の2倍に

 

 ハッブルは当初、寿命15年を予定して開発されたが、打ち上げ直後から、とらえた画像がピンぼけだったり、太陽光電池パネルやデータの記録装置が故障するなどのアクシデントに見舞われるなどの災難続き。米航空宇宙局(NASA)は、ピンぼけを修正するためのソフトを開発したり、宇宙飛行士の船外活動によって望遠鏡の修理を行うなど、何度も補修を重ねて運用期間を伸ばし、来月には29年目を迎える予定だ。

 今回異常が見つかったのは、2002年3月に新しく取り付けられた掃天観測用高性能カメラ(ACS)だ。従来のカメラに比べると、視野が2倍、解像度も2倍、感度は4倍で、紫外線から可視光線、近赤外線の一部まで幅広く観測可能なカメラだが、これも2007年に電気系統の異常で運転停止。今も一部の機能は止まったままだが、残る機能で観測を継続している。

 

 NASAによると、先月28日夜遅く、ACSカメラの観測画像がいきなり真っ暗になった。原因は、通常の起動動作を行った際に、ソフトウェアが正しく読み込まれて(=ロード)いなかった可能性があるという。至急、エンジニアチームが集まって、エラーが発生した原因の究明を続けているが、ハッブル望遠鏡は今年1月にも異常電圧値が検出されて、超広角(ワイドフィールド)カメラ(WFC3)が自動的にネットワークとの接続を解除(オフライン)状態に陥ったばかりだ。

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