感染症

エボラ治療施設への襲撃あいつぐ!アフリカ・コンゴ民主共和国

 エボラ出血熱が感染拡大を続けているアフリカ中部コンゴ民主共和国で先月末、国境なき医師団やWHO(世界保健機関)が運営する複数の医療施設が、何者かにあいついで襲撃を受けたことが明らかになった。WHOによると、医療従事者は無事だが、警備員には負傷者が出ており、施設の建物は全焼した。

 

 WHOによると、攻撃を受けたのはウガンダとの国境に近い北東部の北キブ州カトワとビュトンボにあるエボラ出血熱患者専用の治療施設。

「犯行グループの正体は?」

 先月24日には「国境なき医師団(MSF)」が運営するカトワの施設が、その3日後にはWHOのビュトンボの施設が、複数の武装グループから襲撃を受け、医療機器や建物が焼き討ちにあった。治療中の患者はすべて移送され、スタッフは全員無事だが、犯行グループの正体はわかっておらず、襲撃時には10台近い車でやってきて、建物内に乗り込んできたという。

 

 ボランティア団体メルシー・コープスのジャン-フィリップ・マルクーさんは現地メディアの取材に対して「昨年12月30日に行われたコンゴ大統領選挙の期間中、エボラが政治問題にすり替えられたことが関係していると思う」と指摘。一部の市民の間では、「国や国際社会がエボラをもたらした」として不満を募らせているという。

 WHOは「攻撃はエボラ患者が多い地方で起きており、暴力によって医療施設が失われれば、さらに感染が拡大するおそれがある」として理解を求めている。

 

 コンゴでは、北キブ州を中心に、エボラ出血熱が感染拡大を続けていて、3月5日までに569人が死亡、現在も907人の感染(疑いも含む)が報告されている。

 

 2014年から2016年にかけて西アフリカで1万人以上が死亡した大流行とは別に、コンゴでは病名の由来となったエボラ川流域で、小規模な流行が何度も起きている。これまでの流行はいずれも人口密集地とは離れた地方だったが、今回の流行はすでに過去の患者数を上回る勢いで増加している。

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