宇宙

「竜宮」に水はあった!はやぶさ2が発見「地球に水をもたらした謎の解明へ」

 探査機「はやぶさ2」が調査中の小惑星「リュウグウ」の表面全体に、水を含む鉱物が存在することが明らかになった。宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの共同研究グループは20日、米科学誌『サイエンス』に3本の論文を発表した。地球誕生後に衝突した小惑星によって、地球に水がもたらされたという仮説の解明に迫る研究成果だ!

 

 はやぶさ2到着後の昨年8月、JAXAは「リュウグウの表面は岩や石ばかりで水の成分はほとんど無い」と発表したが、赤外線をあてて光の透過率を調べる技術によって、水を作る水素と酸素の化合物である「水酸基」特有の波長が観測された。

 

 これまでに地球で見つかった隕石と比べた結果、リュウグウの表面には、加熱や衝撃を受けてできた炭素質の隕石とよく似た成分構造があり、小惑星全体に含水鉱物が均一に分布していることもわかったという。

 また、リュウグウがそろばんのコマのような独特の形状になったのは、自転速度が早く、遠心力によって変形した可能性が高いことも判明。内部密度や表面物質の特徴をもとに検討した結果、岩の塊が集まって形成された、内部がすき間だらけの小惑星だと結論づけた。

 

 従来の研究で、リュウグウのような直径1キロ程度の小惑星は、太陽系誕生初期にできた大きな母天体の衝突で産まれたと考えられており、これらの母天体が含水鉱物や炭素を含む破片を地球にもたらした可能性が高い。

 

 研究グループは、はやぶさ2の観測機器がとらえた小惑星全体の地質データを分析し、リュウグウの母天体は「ポラナ」か「オイラリア」のいずれかの小惑星から産まれた可能性があると突き止めた。このふたつは、含水鉱物や炭素を多く含む小惑星で、地球環境の進化や生命の歴史に大きく貢献したと考えられている。ただ、ふたつは推定される衝突年代が大きく異なるため、はやぶさ2が実際にサンプルを回収することで、どちらが本当の親かがはっきりするという。

 

 はやぶさ2がリュウグウのサンプルを地球に持ち帰るのは2020年の暮れ。「玉手箱」の中身を調査することで、地球に水がもたらされた謎や生命の起源や進化の歴史に関する謎の解明に一歩近づく!

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