テクノロジー

世界最長!10mのロボットアーム開発 廃炉作業に使える可能性 2019年度中に実証

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と、東京工業大学のグループは、世界で最も長い全長10メートルのロボットアームで、重さ10キロの物体を水平方向にしっかりつかむ技術を開発した。老朽化した橋やトンネルなどの巨大構造物の点検作業や、原発の廃炉作業に利用できる可能性があるとして、2019年度中に実証実験を行う予定だという。

 

 労働力不足が深刻化している現在、高度経済成長期に作られた橋やトンネルなどのインフラ設備の老朽化が進んでおり、点検や補修作業の効率化が重要課題となっている。

長いロボットアームの難しさ

 しかし、ロボットアームを長くすると「テコの原理」が働くため、重いものを保持させるのは非常に難しい。そこで、東京工大の遠藤玄准教授らのグループは、釣り糸や漁網、防弾チョッキなどに使われている、軽くて非常に強い化学繊維でできたロープに着目。

 

 ロボットアームの関節部分にある複数の滑車に巻いて、荷重を分散して支える仕組みを考案して、重さ10キロの物体を水平方向に保持することに成功。アームの全長は10メートルで、可動域は最大高さ10メートル、水平状態で8メートルという世界最長のロボットアームだ。

福島第一原発の廃炉作業にも…

 研究グループによると、ロボットアームの直径は20センチと細いため、アームを曲げれば、狭い空間にも挿入可能だ。アーム先端にカメラを装着すれば、東京電力福島第一原発などの廃炉作業に使える可能性もあるという。

 

 今後は、水平方向の保持だけでなく、重い物を持ち上げたり、運ぶこともできるよう改良を進め、2019年度中に福島県楢葉町にある日本原子力研究開発機構楢葉遠隔技術開発センターで検証を行う予定だ。

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