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令和時代のネット詐欺「悪質サイトはここで見分けろ!」キャッシュレスに備えろ

 外出先や通勤電車など移動途中でも、スマホの画面からクリックひとつでいつでも簡単に買い物ができる現代。

 

 最近では、国を挙げてキャッシュレス決済への動きが加速化しているが、クレジットカードの不正利用による被害は増える一方だ。高齢化社会に向けて、私たちや親、祖父母の世代が被害に合わないようにするためにはどうしたらいいか?セキュリティ分野の専門家に話を伺った。

年々増えるクレカの不正利用

 一般社団法人「日本クレジット協会」の調べによると、クレジットカードの不正利用被害額は、過去5年間で急激に増えている。2009年〜2013年までは年平均84億円と100億円以下にとどまっていたが、2014年に114億円を突破してからは、2017年、2018年と2年続けて235億円を超える被害が報告されている。

 

 内訳を見ると、最も多いのはカード情報を抜き取られる被害が7割以上と圧倒的に多く、次いで偽造カードの被害が続く。

 

 具体的には、海外の大手ホテルの予約をするサイトや、出版社のオンライン販売サイトなどでは、毎月数千から数万件規模のクレジットカード情報の漏洩事件があいついでおり、盗んだ情報をもとに本人になりすまして、家電製品や電子マネー、チケットの購入のほか、ネット配信型の音楽やゲーム、DVDなどといったデジタルコンテンツの購入に使われることが多いという。

2025年にはキャッシュレス決済を4割へ

 

 政府は2018年6月、法律を改正して、カード会社だけでなく、ショッピングサイトや実店舗にも規制を拡大。カード情報の窃取やなりすましによる不正利用への対策をとることを義務化した。

 

 背景には、2020年東京五輪・パラリンピック大会に向けて、セキュリティ環境を国際水準まで高め、大阪・関西万博に向けて、2025年までにキャッシュレス決済の比率を4割程度まで倍増させる思惑があるからだ。企業側も本人を認証するためにさまざまな手段の導入を進めているが、まずは消費者一人ひとりが自衛することが第一だ。

 

 株式会社リンクで、クレジットカード決済を利用する企業に向けたセキュリティサービスを立ち上げた滝村 享嗣さんによると、悪質なショッピングサイトを見分けるには、2つのポイントがあるという。

1:検索したときに上位表示されるサイトに注意!

 

 今年秋に開催されるラグビーワールドカップ日本大会をめぐっては、海外の非公式サイトを公式サイトだと思いこんで購入してしまったケースがあいついでいる。

 

 インターネットで検索した際、悪質な業者は多くの場合上位に表示されるように細工している場合が多く、指定された銀行口座に料金を振り込んでしまったあとに、写真と異なる商品やニセモノが届いたり、クーリングオフを申し入れても返信が来ないケースがある。「公式サイト」での購入や、安全なサイトを見極める冷静な目が必要だ。

 

2:安全かどうか、どう見分ける?

 

 では「安全なサイト」をどう見分けるか?滝村さんは、「企業の住所や連絡先の有無、サイトの評価(✩の数など)を購入前に確認するのが基本だという。電話番号がなく、メールアドレスしか記載されていないとか、日本語の表記が不自然ではないかという点もチェックしてほしい」と話す。

 

 前歴がある悪質サイトの場合、検索エンジンで「詐欺」+「サイト名」とか、「詐欺」+「住所」などのキーワードで検索すると、口コミや過去の情報が紹介されていることもある。

 

 さらに消費者の心理につけ込んで、大幅に値引きされている場合も要注意だ。今年2月には、1着10万円以上するカナダの高級ダウンジャケット「カナダグース」のニセモノを、正規品だとして格安販売していた通販会社の名前が公表されている。

 

 商品購入後に、悪質なサイトで購入したことに気づいた場合は、最寄りの消費生活センターや警察、クレジットカード会社に速やかに相談してほしい。

来たるキャッシュレス社会に備えて

 一度、流出したクレジットカード情報は、犯罪にかかわる物品や情報を取り扱う通称「ダークウェブ」という闇サイトで売買され、悪用されるおそれがある。滝村さんによると、クレジットカードの番号を自動で割り出すプログラムを悪用して、QRコード決済に利用されたというケースも報告されており、手口はますます巧妙化している。

 

 ここまで読むと「キャッシュレス決済なんてとんでもない」と怖気づく気持ちになるが、滝村さんは「賢く活用すれば、得する場合も」と待ったをかける。今年10月1日に消費税が引き上げられたあとは、消費の落ち込みが予想されるが、中小・小規模の小売店や飲食店などで支払いを行う場合、キャッシュレス決済を利用すれば、決済金額の5%(フランチャイズなどの加盟企業は2%)が消費者に還元される予定だ。

 

 9カ月間の時限措置だが、メリットはあるので、決済可能な上限額や、利用可能な店舗など、それぞれの生活スタイルに合わせてキャッシュレス決済を選んでほしい。

 

 そのうえで、決済アプリの認証方法の場合、第三者から不正な操作をされないよう、暗証番号やパスワード、指紋認証などで画面ロックをしっかり設定することが重要だ。万が一、スマホを紛失した場合は、携帯電話会社などが提供する端末の遠隔ロックサービスを利用したり、キャッシュレス決済事業者に決済サービスの利用停止を依頼することを忘れないでほしい。

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