歴史

6600万年前の巨大隕石落下で絶滅した恐竜たちの墓場を発見 米国(動画)

 約6600万年前にメキシコのユカタン半島に衝突した巨大隕石は、恐竜をはじめ、地球上の生物の75%を絶滅させたと考えられている。米国の調査チームは、カナダとの国境に近いノースダコタ州で隕石落下直後に大量死した恐竜などの生き物の化石が集まる墓場を発見した。

ユカタン半島の隕石衝突から遠い内陸で

 今から6604万年前、メキシコ湾とカリブ海につき出したユカタン半島北部に、直径10〜15キロの小惑星が衝突。このときのエネルギーは広島型原子爆弾の約10億倍と考えられており、衝突地点の海底に直径約160キロの巨大インパクト・クレーターを形成。

 

 この影響で、マグニチュード10か11の地震と、高さ300メートルを超える津波が発生。隕石衝突によって、蒸発し気化した岩石の成分が、上空で冷え固まって「テクタイト」という天然ガラスの結晶になり、大気中に停留して気候変動を起こし、地上の植物や動物は死に絶えたと考えられている。

副振動の犠牲に

 米カリフォルニア大学バークレー校のマーク・リチャーズ名誉教授らの研究チームは、ユカタン半島から3000キロも離れたノースダコタ州のボーマン(Bowman)郊外に広がる白亜紀の地層が、巨大隕石衝突後の地震によって、現場から遠く離れた内海で発生した海面上昇の犠牲になった動物たちの墓場だと発表した。

 

 タニス(Tanis)と名づけられたこのエリアは、北米全土に広がる白亜紀後期のヘルクリーク層で、2013年夏に古生物学者のロバート・デ・パルマさんが発見。

 

 内陸部にもかかわらず、オオトカゲの先祖のモササウルスをはじめ、魚類やアンモナイト、藻類など、大量の水生生物の化石が折り重なるように見つかったことから、過去に何が起こった場所なのか、デ・パルマさんは長年頭を悩ませていた。

化石からはテクタイトも…

 

 調査チームは、地層に含まれるテクタイトに着目して分析した結果、隕石衝突の10分以内に発生した巨大地震の影響で、内陸にある海で副振動(水面振動)が発生。

 

 さらに45分以内には、テクタイトの粒が高速で降り注ぎ、北米大陸全土で山林火災も発生。ガラスの雨と火の海によって逃げ場を失った生き物がたどりつき、息絶えた場所のひとつがノースダコタ州一帯だったと結論づけている。

 

 

 発掘された化石のうち、ヘラチョウザメのエラや、焼け焦げて琥珀化した木々からはテクタイトの粒が大量に見つかっているほか、隕石由来であることを物語る「イリジウム」という鉱物も発見されている。

 

 また、トリケラトプスやハドロサウルスの化石も確認されていることから、調査チームは「恐竜や動物たちは、隕石衝突からしばらくの間は生きていたことを裏付ける証拠だ」と話している。

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