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永久凍土で見つかった4万2000年前の馬 ミイラには血が残っていた!シベリア

 

 シベリア東部サハ共和国の永久凍土で見つかった4万2000年前の仔馬のミイラに血液が残っていたことが明らかになった。

 

 ロシア北東連邦大学マンモス博物館の調査チームが「液体状の血液と尿」の採取に成功し、DNA発見を目指すと発表した。

生後2カ月で溺死か?

 この仔馬が見つかったのは2018年8月、古生物学者の調査チームが東シベリアのヤクートへ遠征旅行中、サハ共和国ベルホヤンスク地区にある100メートルほどの深さのバタガイカ・クレーターを覆う永久凍土で、冷凍状態の仔馬のミイラを発見。ミイラは鼻の穴からひづめのまわりに生えている短い毛まで残っており、非常に良い保存状態だった。

 

 マンモス博物館の生物科学学者グリゴリエフ・セミョン・エゴロビッチ館長によると、この仔馬は4〜3万年前に絶滅したレナ馬と呼ばれる種類で、体高98センチ、生後2カ月ごろに沼地で溺死した可能性が高く、膀胱内には尿が残っていたという。

永久凍土から蘇る悪夢も…

 現代の馬とは遺伝的に異なる馬がどんなものを食べていたのかを知ろうと解剖した結果、心臓の静脈に液体の血液が残っていることが判明。通常、死体の血液は保存状態が良くても、凝固したり、蒸発してパウダー状になっていることが一般的だが、この仔馬の場合は、筋肉組織も生きていたときのように赤みを帯びた新鮮な状態だったという。

 

 エゴロビッチ館長らは、マンモスのように氷河期時代に絶滅した動物のクローン作製を目指しているが、赤血球は染色体や細胞核をもたないのでDNAは取り出せないとしている。このため、筋肉細胞や内臓に注目しているが、DNAは死後すぐに分解が始まるので、非常に困難だという。

 シベリアの永久凍土で発見された動物のミイラをめぐっては、今年3月にも、マンモスのメスからDNAを取り出すのに成功したニュースが伝えられたが、歴史のロマンばかりではない。

 

 2016年の夏には、シベリア西部のヤマロ=ネネツ自治管区で、70年以上前に埋められたトナカイの死骸から、炭疽(たんそ)菌が蘇り、猛暑によって瞬く間に拡散。炭疽病によって2300頭の家畜のトナカイと遊牧民の家族12人が死亡した。ロシアの最近の研究では、急速な温暖化によって永久凍土の融解が進めば、炭疽病だけでなく、18世紀や19世紀の天然痘などが復活する可能性があると指摘されている。

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