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スペースX新型宇宙船 エンジン点火試験中に異常事態発生!「有人飛行は延期か」

 ロシアのソユーズ宇宙船に代わって、国際宇宙ステーション(ISS)への有人輸送を担うと期待されている米国の新型宇宙船「クルードラゴン」が、今月20日のエンジン燃焼実験中に異常事態が発生した。米フロリダ州の空軍基地からは、赤い色の煙が上昇するようすが付近の海水浴場から目撃されているが、負傷者などの報告はない。

 

 米航空宇宙局(NASA)のジム・ブライデンズティーン長官は今月20日、「フロリダ州のケープカナベラル空軍基地で本日ロケット・エンジンの点火実験中に起きた異常事態について評価中だ」と明らかにしたうえで、「民間企業による有人飛行計画の実施に向けて、必要とされる試験を進め、知見を得なければならない」と声明を発表した。

3月にはISSへの無人飛行を成功させたが…

 クルードラゴンは、2011年にスペースシャトルが引退して以来、もっぱらロシア頼みだった宇宙飛行士の輸送業務を、米国が自前で行えるようにするためにスペースXが開発している宇宙船で、今年3月には、リプリーという宇宙飛行士の姿をした人形を載せて、ISSへの自動ドッキングを果たしたばかり。

 スペースXが開発したエンジン「スーパー・ドラコ」は、これまでのファルコンロケットよりも強力で、打ち上げ後に再燃焼できる能力を持っており、将来的には火星探査機に使われる計画だった。これは、ロケットの打ち上げ中に、何らかのトラブルが発生した場合に備えて、乗組員を乗せた宇宙船をロケットから切り離す緊急脱出システム機能が組み込まれている。

 

 しかし、20日に行われた点火テストでは、ケープカナベラル空軍基地から赤い色の煙が立ち上るのも目撃されている。現地メディアの報道では、今回のトラブルの影響で、ISSへの飛行を果たしたクルードラゴンの機体が破損したと伝えられている。

 

 

 NASAとスペースXは、今夏にもクルードラゴン初の有人試験飛行を計画していたが、今回の事故で事実上、先送りとなった模様だ。

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