感染症

国内であいつぐマダニ感染症 熊本で1人死亡 東京では初のSFTSで重症

  14日、熊本県の91歳の女性がマダニに噛まれて感染症を発症し、死亡していたことがわかった。また東京都では旅行先で感染した疑いがある男性が、意識障害を起こして入院中であることも判明した。

 

 春から秋にかけて野外で活動する機会が増えると、病原体を持つダニに噛まれることで、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」や「日本紅斑(こうはん)熱」「ライム病」などを発症するリスクが高くなる。

日本紅斑熱とSFTSとは…

 熊本県によると、天草市に住む91歳の女性が5月2日、右肩の痛みと発熱で医療機関を受診。背中に虫の刺し傷が見つかり、転院先の病院で呼吸困難に陥り、今月8日に死亡した。亡くなる前に提供した血液を、県の保健環境科学研究所で検査した結果、日本紅斑熱に感染していたことが判明したという。

 

 また、東京都福祉保健局は14日、連休中に旅行した長崎県でマダニに感染した可能性が高い50代の男性が、帰京後に意識障害などに陥って都内の医療機関を受診。二度の転院を経て、SFTS陽性であることがわかったと発表した。

 

 日本紅斑熱はリケッチアという細菌を保有したマダニによる感染症で、2〜8日間の潜伏期間を経て高熱や発疹、倦怠感などの症状が出る。治療が遅れれば重症化や死亡する場合もあり、天草市の女性の場合は4月29日から5月2日にかけて、畑で茶摘みなどの作業を行っていた最中に噛まれたと見られる。

東京都では初のSFTS

 また、SFTSはウイルス性の感染症で、重症化すると死亡することもある。2013年1月に国内で最初の患者が報告されて以来、今年4月までに西日本を中心に23府県で合計404人の患者が報告されており、東京都内で報告されたのは今回が初めてだという。

 

 マダニの活動が盛んになるこれからの季節、キャンプやハイキング、農作業など山や草むらで活動するときには、帽子や手袋を着用し、首にはタオルなどをまくほか、長袖や長ズボン、登山用のスパッツ、足を完全に覆う靴を履いて素肌の露出をできるだけ少なくするなどの対策が必要だ。

 

 それでも噛まれた場合は、無理に引きぬこうとせず、皮膚科などでマダニの除去や洗浄処置をしてもらい、発熱などの症状が出た場合は医療機関を受診してほしい。

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