宇宙

中国探査機 月の内部マントル由来の「かんらん石」発見!歴史解明へ

 

 中国の国立天文台は15日、月面探査機「嫦娥(じょうが)4号」が、月の裏側の南極付近にあるクレーターで、マントル由来の岩石を発見したと明らかにした。

 

 月は、地球と同じように、地殻に覆われており、内部には「マントル」、中心部に「核」を持っている。約45億年前の誕生直後、月の表面は「マグマオーシャン」というマグマの海で覆われていて、時間の経過とともに、鉄などの重い金属が沈み、軽い物質が浮上。マグマが冷えて固まると、成分ごとに複数の層ができてマントルに姿を変えていったと考えられている。

マントル由来のかんらん石を発見!

 月の表面から深さ60〜300キロくらいにある上部マントルは、地球の上部マントルと同じように、「かんらん石」や「輝石(きせき)」などから構成されており、その下のマントル層については、構造は不明だ。

 

 英科学誌『ネイチャー』に15日に掲載された論文によると、「嫦娥4号」から切り離されて、フォン・カルマン・クレーター内を探査中のロボット「ウサギ(玉兎)2号」が、中央部分で上部マントル由来のかんらん石を発見した。

太陽系最大の衝突地形

 月の南極付近にあるエイトケン盆地は、直径約2500キロ、深さ約13キロと、太陽系で最大の衝突地形のひとつ。盆地内部にも多くのクレーターが存在し、嫦娥4号が着陸したのはそのうちの「フォン・カルマン・クレーター」だ。

 

 日本の月周回衛星かぐやなどの調査で、エイトケン盆地では、度重なる隕石衝突によって地殻が剥ぎ取られ、その下にあったマントルを溶かして、マグマの海が盆地内部を覆いつくした可能性が高いと指摘されているが、今回の中国の発見はその学説を裏付けるものだという。

 

 中国国立天文台の李春来(リ・チュンライ)教授は、かんらん石について「フォン・カルマン・クレーターに隣接するフィンセン・クレーターができたときに、隕石衝突によって、マントルから飛び散った可能性が高い」と考えており、今回の発見が、月の進化の歴史の初期段階を解明するのに結びつくと期待している。

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