医療技術

発売半年 乳がん新薬「ベージニオ錠」間質性肺炎14人 うち3人死亡

 乳がんの進行を抑制する画期的な治療薬として、2018年11月に発売開始された新薬「ベージニオ錠(アベマシクリブ)」を使用した患者のうち14人が、深刻な間質性肺炎を発症し、このうち3人が死亡した事実が明らかになった。厚生労働省は製造販売元の「日本イーライリリー」と業界団体に対して、重大な副作用の危険性があることを伝えるよう申し入れた。

 

 この薬は、日本イーライリリー社が開発し、昨年11月30日に発売を始めた進行性や転移性乳がんの治療薬「ベージニオ錠」。

服用患者は推定2000人

 厚労省によると、発売以来、今年5月14日までに2000人の患者が使用していると見られているが、このうち14人が重い間質性肺疾患を発症し、3人の死亡が報告されている。

 

 患者のうち、右の乳房がステージ4の転移性がんだと診断された50代の女性は、1日2回150mgずつ服用を続けていたが、投与37日目に自宅で暴れてもだえ苦しみ、救急搬送され、緊急呼吸器不全陥って脳死状態と診断されて、1週間後に死亡。

リスクの周知徹底を

 また70代の女性は右の乳房の乳がんで20年前に放射線治療を受けたのち、13〜7年前に腰椎や卵巣への転移が見つかったため、ずっと治療を受けていたが、発売開始後に投与開始。110日目に呼吸が困難になって、間質性肺炎と診断されて入院後に服用を止めたという。

 

 厚労省は同社と業界団体に対して、重大な副作用のリスクを周知徹底するとともに、呼吸困難や咳、発熱などといった異常があった場合には、速やかに服用をやめて、医療機関で必要な措置を受けることを注意喚起するよう要請した。

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