地震

南海トラフ:東海〜紀伊半島で「M5級の深部低周波地震が起きていた」

 

 今後30年以内に70〜80%の確率でマグニチュード(M)8以上の巨大地震が発生するおそれがある南海トラフ地震について、気象庁は5日、定例の検討会で東海地方から紀伊半島にかけて、最近1カ月間に、体にはほとんど感じないが、M5を上回る深部低周波地震が起こっていた事実を明らかにした。

東海〜紀伊半島の深部低周波地震

 気象庁によると、南海トラフ巨大地震の想定震源域にあたる▽紀伊半島西部では6月2〜14日にかけて、沈み込むフィリピン海プレートの境界深くで発生したスロースリップが原因とみられる、周波数が非常に低い深部低周波地震(微動)が発生していた。

 

 また、▽東海地方では先月11〜15日にかけてモーメントマグニチュード(Mw)5.5のスロースリップが発生。これに伴って、前後の期間で深部低周波地震の活動も観測されている(図A)。

 さらに東海から紀伊半島北部一帯では、6月25日〜7月3日にかけてMw5.6〜5.3のスロースリップが発生したのに伴って、深部低周波地震も活動していたという(図B)。

 

 周辺に設置された複数のひずみ計では、3つの地方で発生した深部低周波地震とほぼ同時期にわずかな地殻変動も観測されている。

豊後水道でも深部低周波地震が活発化

 気象庁は、これらは従来から繰り返し観測されてきた現象であるため、現時点で南海トラフ地震の想定震源域のプレートに、特段の変化が起きているとは考えられず、地震発生の可能性が相対的に高まったとは言えないと結論づけている。

 

 一方、四国西部の豊後水道周辺では、2018年秋ごろから複数のひずみ計で地殻変動を観測しており、深部低周波地震の活動が活発化していた。これも豊後水道周辺に沈み込むプレートの境界深部で発生しているスロースリップが原因である可能性が高いが、今年の春以降は、減衰する傾向が確認されているという。

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