地震

カリフォルニア南部地震で「イエローストーンが噴火する?」現地で高まる不安の声

 米カリフォルニア州南部を二日連続で襲った巨大地震を受けて、現地では、イエローストーン国立公園の火山活動への影響を懸念する声が高まっている。米地質調査所(USGS)は「微小な地震を引き起こす可能性はあるが、これまでの経緯から見て、爆発的噴火に至る兆候はない」と市民の不安を打ち消している。

M7.1以上が起きる可能性2%

 カリフォルニア州では今月5日と6日に、南部の砂漠地帯に位置するリッジクレスト周辺でマグニチュード(M)6.4とM7.1の地震が発生。これにともなって、震源付近では3000回以上の余震が観測されている。

 

 一連の地震は、カリフォルニア州を南北に伸びるサンアンドレアス断層が原因で、ふたつの岩盤が水平方向にズレ動いたことで発生した横ずれ断層地震だと考えられており、地震学者らは新たに出現した地割れ箇所を調査している。USGSは最新の報告で、今週13日までにM7.1以上の大地震が発生する確率は2%だと予想している。

 震源から800キロほど北東には、北米最大の火山地帯として知られるイエローストーン国立公園があることから、USGSには現在、地震が噴火を誘発させる可能性を懸念する声が多数寄せられているというが、観測所の研究員マイク・ポーランド(Mike Poland)氏は8日、「1900年以来、北米ではカリフォルニアを中心にM6級が100回近く、M7を上回る巨大地震も9回発生していますが、イエローストーンの火山が爆発したことはありません」と断言している。

7万年間噴火していない

 ポーランドさんによると、イエローストーンは過去7万年間噴火がなく、最後の噴火も爆発ではなく溶岩噴出だったとされている。

 

 カリフォルニア州では、1992年にM7.3のランダース地震が発生したときも、1999年にM7.1のヘクターマイン地震が発生したときも、イエローストーンに影響はなかった。さらに、イエローストーンの西側にあるヘブゲン湖で1959年に起きたM7.3の地震のときも、地すべりに巻き込まれて28人が死亡する大惨事につながったが、噴火は起こっていないという。

 

 とはいえ、巨大地震が火山活動に与える影響はゼロではなく、過去の大地震のときにもイエローストーンや周辺のカルデラでは、微動が増加している。

 

 ポーランドさんによると、これは震源から届いた地震波が地下の水蒸気や火山ガスの動きに影響を与えたり、地殻変動によってマグマが通る道(火道)やマグマだまりが広げられたりすることで、減圧や震動によるエネルギー変化を起こすなど、さまざまな可能性が考えられるという。したがって、一連の地震によって、イエローストーンで火山性微動が増える可能性はあるが、ただちに噴火を引き起こす心配はないとしている。

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