地震

M7.7で生まれた「地震島」6年後に消滅!パキスタン

 2013年9月にパキスタン西部をマグニチュード(M)7.7の地震が襲ったあと、アラビア海に出現した新島が、わずか6年後の今年、完全に沈んだことが明らかになった。

 

 この地震は2013年9月24日、パキスタン西部のバローチスターン州を震源とした横ずれ断層型のもので、515人以上の死者と、600人以上が負傷。

 パキスタンは、ユーラシアプレートに、東のインドプレート、西のアラビアプレートが複雑に沈み込む構造をしているため、地震活動が活発な国だが、2013年の地震の震源地では、1990年のM6.1地震以外、過去40年間にわたって目立った被害がなく、その揺れは、遠く離れた隣国インドや、アラビア半島のオマーンにも伝わったというほど大きなものだった。

 

 しかしなんといっても注目されたのは、バローチスターン州の港湾都市グワダル沖に突如として現れた新島の存在だ。「Zalzala Koh(ジャージャラ・コー)」と名付けられたこの島は、ウルドゥー語で「地震島」を意味し、海抜20メートル、幅90メートル、長さ40メートルの楕円形をしている。

メタンガスの噴出で生まれた

 島の出現をめぐっては、当時、パキスタン国立海洋研究所が「海底のメタンガスの噴出によって出現した泥火山島」だと結論付けて、長くは存在しないという見解を示していた。

 

 その予測に違わず、地震島は2016年ごろには海面からほとんど見えなくなっていたが、米航空宇宙局(NASA)の地球観測衛星ランドサットが今年4月27日、完全に海の底に消えたことを確認。

海中にはうっすら影が見える

 NASAが時系列で並べた衛星写真を見比べると、海面上には浮いていないが、海中に堆積物の影がうっすらと見える。

 

 豪アデレード大学の地質学者マーク・ティンゲイ(Mark Tingay)博士は、「ユーラシアプレートの縁に沿って、柔らかな粘土質の堆積岩が急激に増えると、堆積岩中に閉じ込められた水や天然ガスの圧力が高まり、上層を覆う岩盤を破壊して泥火山が形成されるのです」として、将来新たな地震があれば、再び地震島が出現する可能性があると指摘している。

 

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