健康問題

応援しなくても…野球観戦「高齢者の認知機能や抑うつ改善」早稲田大

 早稲田大学スポーツ科学学術院のチームは、応援する目的が無くても、高齢者が球場に足を運んでプロ野球を観戦することで、認知機能や抑うつ症状が改善される効果があることを確認した。

 

 早大の樋口満名誉教授らは2016年、埼玉県に住む健康な65歳以上の高齢者を対象に西武ライオンズの無料観戦チケットを提供し、約2カ月間にわたって自由に観戦してもらった。

2カ月にわたる球場観戦の実験で

 実験に参加した高齢者は、介護や介助の必要や、うつ病や認知症の治療歴もなく、過去3年間に3回以上のスポーツ観戦の経歴がない、西武ライオンズのファンクラブ会員ではないなどさまざまな条件のもとに選ばれた男性32人、女性26人の計58人だ。 

 

 この58人を2つのグループに分けて、片方にはプロ野球観戦、もう片方は実験期間中の観戦を禁止して、健康度がどう変化したか比べたところ、プロ野球を観戦したグループは、しなかったグループに比べて、応援目的ではなくても、認知機能や抑うつ症状(気分の落ち込み、何もしたくない)が改善することが確認された。

樋口名誉教授「誰もがそう思っていることを実証」

 プロ野球観戦というと、どうしてもテレビの前で座って見ることが多くなるが、樋口満名誉教授は「スポーツはテレビで見るのと、直接観戦するのでは大違い。高齢者になると体力が衰えて、外出する意欲が低くなり、出不精になりがちだが、生で観戦すると楽しいし、心も体もリフレッシュできる。今回の実験では、誰もがそう思っていることを科学的に初めて実証した」として、日本老年医学会の国際学術誌『Geriatrics & Gerontology International』に研究成果を発表した。

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