医療技術

スクワット1000回!筋肉溶けて十代少女2人が救急搬送 中国

 中国南西部の重慶市で今月10日、大学2年生の女子が、友達と競ってヒンズースクワット1000回に挑戦した結果、激痛で足が曲げられなくなり、救急車で病院に運ばれた。驚いたことに挑戦相手も同じ症状で、筋肉が急速に溶ける「横紋筋(おうもんきん)融解症」を発症していたという。

 

 地元メディア「中国報(CHINA PRESS)」によると、夏休み中に重慶にバイトに訪れた女子大生、小唐(シャオタン)は今月10日、インターネットの動画チャットを介して話していた広東省の友人と「スクワット1000回しよう!負けたほうがおごる」と勝負を思いたち、さっそく挑戦。

 

 ふたりとも同時に1000回を達成して勝負は引き分け。さすがにこれ以上続けることはできず、停戦に合意した。小唐さんはグッタリ疲れたが、運動が原因の一時的なものだろうと思い、翌日のバイトに備えて眠った。ところがその日の朝に事件は起こった。

「筋肉痛はスクワットのせいだと思っていたのですが、足の曲げ伸ばしもできないんです。なんとかトイレに腰掛けましたが、尿が見たこともないような赤褐色をしていたので、ボーイフレンドに病院に連れて行ってもらうことにしました」と小唐さん。

 

 クリニックで検査を受けた結果、筋肉を作る骨格筋細胞が溶けて壊死し、筋肉の成分が血液中に流れ出す「横紋筋(おうもんきん)融解症」だと診断された。そこでは手に負えなかったので、救急車(中国は120番)を呼んで、重慶市の救急センターに搬送された。

 

 腎臓内科で内分泌系を専門とする医師、李寧(リーニン)副主任は尿に排出されたミオグロビン量に驚いた。ミオグロビン(Mb)は骨格筋に存在するタンパク質の一種で、筋肉が損傷すると血液中に流れ出す性質がある。正常基準値は、1mlあたり106.0ng(男性は154.9ng)だが、小唐さんは3833ng!クレアチン値は20万4666(正常値1.0mg/dl以下)というこれまで見たことがない数値に目を疑ったという。

 

 小唐さんは即座に救命集中治療室(EICU)での治療が決まり、現在も入院中だ。李医師によると、横紋筋融解症が進行すると、流れ出した大量のミオグロビンによって尿細管が詰まって急性腎不全を起こしたり、循環する血液量が減ってショック死や心停止を起こすことがある。

 

 若かったので回復が早かったが、もし高齢者であれば死亡していてもおかしくない。もっと驚いたことは、スクワットを一緒にやっていた友人も同じ症状で広東省の病院に入院しているという。

 

 2人は過度な運動が原因で発症したが、横紋筋融解症は交通事故による外傷や、ヘビに噛まれたり、スズメバチに刺されるなど、さまざまな要因で起こりうる。これからの季節は、熱中症も引き金になるので要注意だ。

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