生物

お池にはまってさあ大変「ゾウを持ち上げろ!」南アフリカ

 猛暑続きで列島各地の動物園でも連日、夏バテ寸前の動物たちの姿が伝えられる。

 

 なかでも1、2を争う人気者のゾウさんといえば、長い鼻を器用に使って水浴びするなど、水は大好きなイメージがあるが、南アフリカ南部の国立公園では、水辺から出られなくなった赤ちゃんの救出劇があった!

赤ちゃんゾウでも120kg以上

 赤ちゃんとは言え、アフリカゾウは生まれたばかりでも体重120キロはくだらない巨体の持ち主。南アフリカ最南端のポートエリザベス近郊にあるアドゥ・エレファント・パーク(Addo Elephant National Park)は、同国に19ある国立公園のうち、クルーガー国立公園に次いで大きな公園で、その名のとおり、野生のアフリカゾウにたくさん出会える場所だ。

 

 サファリキャンプツアー付きの写真家コーニー・クッツェー(Corney Coetzee)さんは5年前、ゾウの水飲み場を訪れたときに、池から陸上へのぼれなくなった赤ちゃんゾウに遭遇した。

おとなが集まって励ますが…

 水浴びにやってきた赤ちゃんは、おとなのゾウがどんどんサバンナに戻っていくのに対して、柔らかな泥の壁に足を取られてなかなか抜け出せない。それに気づいた親たちがお尻で押し上げようとしたり、陸の上から鼻でさすって励ましていたが、努力もむなしく次第に力尽きていった。

 

 するとサファリガイドから連絡を受けてレンジャー部隊が登場。野生動物の保護を専門としているチームは、ショベルカーを牽引し、ショベル部分で子ゾウをすくって持ち上げようと試みた。

ショベルカー出動!だが…

 しかし、巨大な重機を目にしたゾウの群れは、子どもが危害を加えられると思い込んで気がたち、興奮した状態で人間たちが水辺に近づかないよう威嚇を始めた。

 

 そこへ応援にかけつけた別のチームが車で群れを遠くに追い払い、2人のレンジャーが池の中にダイブ!泥に浸かってヌルヌルした巨体と3時間の格闘の末、なんとか池の中から引き上げた。

ありがとう!

 このときには、人間はヘトヘト、子ゾウもフラフラ。そこで、もうひと踏ん張りしてトラックの荷台にゾウを載せて、無事母ゾウのもとへ赤ちゃんを送り返した。

 

 この一部始終を目撃したコーニーさんによると、赤ちゃんがトラックから降ろされてすぐに母ゾウは我が子に気づいて走り寄った。ホッとしたような瞳には、どこか人間に感謝しているような表情を浮かべていたという。

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