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クリスマス島のイルミネーション 海底洞窟で光る新種クモヒトデ発見 中部大(動画)

 インド洋に浮かぶ豪州領クリスマス島の海底洞窟で、緑色の光を放つ新種のクモヒトデが見つかった。中部大学などの調査チームが発表した。

 

 クモヒトデは、ヒトデやナマコ、ウニなどと同じ「棘皮(きょくひ)動物」の仲間で、基本的な体の構造はヒトデに似ているが、異なる点は移動に管足(触手)を使わず、柔らかな腕をくねらすようにして海底をはい回ることで知られる。

発見当初は違う種類だと考えていた

 中部大学の大場裕一教授や沖縄県立芸術大学などの共同チームは2011年、インドネシア・ジャカルタ島の南に浮かぶクリスマス島北部の海底洞窟の調査で、発光する新種のクモヒトデを発見。

 

 当初は、既存の別の種類だと考えていたが、腕の長さや体の真ん中の「盤」と呼ばれる五角形の部分に違いがあることから、東京大学の岡西政典特任助教に共同研究を依頼し、新種であることを確認。クリスマス島で発見した発光生物を意味する学名「オフィオプシラ・クリスマスイルミナンス」、和名「ドウクツヒカリクモヒトデ」と命名した。

 

 この生き物は、直径6ミリ、腕の長さが85ミリほどと小さく、ふだんは太陽の光が届かない暗黒の海底洞窟内の砂泥の中に隠れるように生活しているが、掘り起こして触れると、5本の腕にビリビリと電気が走るように緑色の光が走る行動が確認された。

 

 研究チームによると海底洞窟に生活する発光生物はこれまでに例がなく、長い腕だけを砂の上に出して、エサの少ない洞窟内で効率よくエサを探すために進化したと考えられている。発光の役割についてはまだわからないが、敵に襲われたときに光ることで、より大きな敵の敵を呼び寄せる「光のSOS」を発している可能性があるという。

 

 

 なおこの研究成果は、シンガポールの学術誌『ラッフルズ・ブリティン・オブ・ズーロジー』に8月5日付けで掲載された。

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