気象

警戒すべき「大型台風10号」予測進路が正反対!防災科技研

 小笠原諸島近海を北上中の大型台風10号は、お盆休みが始まる10日には非常に強い台風になる見込みだ。進行速度がゆっくりのうえ、進路がまだ定まっておらず、今後の動向が注目だが、防災科学技術研究所が過去のデータをもとに分析した結果、10号は東西正反対のいずれかの進路に進む可能性があることがわかった。

 

 九州を縦断した台風8号は、けさ朝鮮半島で熱帯低気圧に変わり、現在、日本の南の海上には9号と10号のふたつの台風が北上を続けている。

10号は急速に発達

 このうち7日に発生した10号は、海面水温が30℃近い小笠原近海をゆっくり進んでいるため、温かい海面から供給される水蒸気をエネルギー源として急速に発達し、あす(8日)には強い勢力、あさって(10日)には非常に強い台風になって、中心気圧は945ヘクトパスカルまで下がり、中心付近の風速も急激に強くなる。

 

 台風は北上に伴って中心付近の風速は徐々に弱まる一方、強風域の範囲は逆に広がる傾向があるが、気になるのはこの先、どういった進路を取るかだ。

8月の台風は…

 台風は、春先は低緯度で発生し、西へ進んでフィリピン方面に向かうが、夏になると太平洋高気圧のまわりを回って日本に向かって北上することが多くなる。

 

 年間を通じて発生数が最も多い8月は、台風を流す上空の風がまだ弱いために不安定な経路を通ることが多く予測も難しいが、9月以降になると南の海上から放物線を描くように日本付近を通るようになるうえ、秋雨前線の活動を活発化させて大雨をもたらすことも…。

2016年8月の台風は

 そうしたなか、防災科学技術研究所は、過去の観測データを元に10号の今後の進路を分析。その結果、東寄りに進んで関東地方に上陸すれば、2016年8月の9号と似たコースを取り、西寄りに進めば九州に上陸するという正反対の可能性があることが浮上した。

 

 このうち、記憶にあたらしいのは2016年の9号だ。マリアナ近海で発生した後、八丈島近海で強い台風に発達し、千葉県館山市付近に上陸したあとは、関東から東北地方を北上し、一般的には台風が来ないと言われてきた北海道に再上陸するというコースを取り、死者・行方不明者2人、負傷者76人などの深刻な被害を出した。

本格的な台風シーズンへの備え

 

 2016年8月は、台風9号に続いて10号が迷走し、同時に発生した11号が本州に上陸せず、北海道に直接上陸するという観測史上初の異常な気象現象があいついだ年だ。岩手県では台風10号がもたらした豪雨で高齢者福祉施設をはじめ、多くの建物が浸水被害にあったことも記憶に新しく、政府はこの年、台風7、9、10、11号の被害をまとめて激甚災害に指定している。

 

 これから9月にかけて本格的な台風シーズンを迎えるが、重要なことは常に最新の情報に留意のうえ、ふだんから防災グッズの点検や避難場所、家族との連絡方法などを確認し、早め早めの準備を進めておいてほしい。

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