感染症

社会福祉施設で30人が「結核の集団感染」大阪・堺市

 大阪・堺市の社会福祉施設で先月3日、利用者の1人が結核と診断されたため、患者が接触した人を調べた結果、計30人が感染していることが明らかになった。

 

 結核の集団感染が発生したのは、同市西区の社会福祉施設の利用者30人。最初に感染が明らかになった40代の患者は、今年3月初旬から、月に1回高熱が出るようになり、6月下旬に呼吸状態の悪化で医療機関を受診した結果、7月3日に結核と診断された。

 

 医療機関からの通報を受けた堺市保健所が、この患者が接触した施設利用者やスタッフら計79人の健康調査を行った結果、20代から70代まで29人の感染と1人の発病を確認した。発病者は現在結核専門病院で入院治療を受けており、感染者29人のうち9人は発病を予防するための投薬と経過観察中で、残りの20人は精密検査を実施している。

 

 8月7日時点で結果が判明していない患者もいることから、保健所は引き続き、施設利用者や患者との接触者の健康診断を続け、感染の拡大を防止するための措置を続けるとしている。

過去の病気ではない

 結核というと「過去の病気」というイメージが強いが、現在でも全国で2万人近い感染が報告されている。通常、患者のつばなどに含まれる結核菌を吸い込んで感染し、体内に保菌している状態を感染というが、全員が発病するわけではなく、その割合は10人に1〜2人程度。

 

 発病すると身体の免疫力や抵抗力が下がり、咳が長く続いたり、たん、微熱、食欲低下などを起こす。不規則な生活や糖尿病、過労やストレス、栄養不十分な食事で発病しやすくなり、その6〜8割は感染後半年から2年程度で発病する。2週間以上咳やたんが続くなど、感染が疑わしい場合は、早めに医療機関を受診し、年に1回胸部エックス線写真を受けてほしい。

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