感染症

豚コレラ「汚染肉食べた野生のイノシシが発端」農水省が見解示す

 岐阜県を中心に、近隣の府県で豚コレラの感染が拡大している問題を受けて、農林水産省は8日、疫学調査チームによる検討会を開き、最初にウイルスが侵入した経緯について、「検疫を受けずに持ち込まれた旅行者の手荷物や国際小包に入っていた汚染肉が廃棄されて、それを野生のイノシシが食べて感染した可能性がある」という見解を示した。

 

 日本国内では昨年9月に岐阜県の養豚場で26年ぶりに豚コレラが発生して以来、今年7月29日までに岐阜県、愛知県、長野県、滋賀県、大阪府、三重県、福井県の1府6県で確認されている。

毒性弱く すぐ死なないが…拡大のおそれ

 専門家で作る農水省の調査チームが8日に取りまとめた中間報告によると、これまでに農場や野生イノシシから検出されたウイルスは、過去に国内で確認されたウイルスとは異なる遺伝子型であることから、中国か周辺国から侵入したウイルスである可能性が高いという。

 

 ウイルスの感染性を試験した結果、病原性は毒性が弱く、イノシシとブタをかけ合わせたイノブタとブタ各3頭で実験したところ、ブタはすべて生き残り、イノブタは2頭が2週間以上過ぎてから死亡した。

ウイルス侵入を防ぐには?

 さらに1例目の岐阜県の農場では、海外との接点はなく、周辺ではその2カ月前から野生のイノシシの死亡があいついでいたことから、海外から輸入検疫を受けずに、旅行者の手荷物や国際小包で持ち込まれた汚染肉が、不適切に廃棄されて野生のイノシシが感染。それが1例目の養豚場に広がった可能性が極めて高いと結論付けられた。

 

 チームは、「野生のイノシシの感染が続いているなか、防護柵の設置や消石灰などの散布の徹底、ネズミの駆除や防鳥ネットの設置など、野生動物が侵入しないよう、ウイルス侵入ルートを徹底的に遮断してほしい」と対策を呼びかけた。

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