気象

台風の置き土産 温帯低気圧になっても北日本は引き続き注意!

 西日本を縦断した台風10号は16日現在、佐渡の西の海上を時速35キロで北上している。この影響で、東北の日本海側から関東甲信にかけて、大気の状態が非常に不安定になり、ところによって非常に激しく雨が降っている。引き続き、土砂災害や河川の増水・氾濫への厳重な警戒が必要だ。

 

 16日午前9時現在、台風10号の中心気圧は980ヘクトパスカル、最大風速は23メートル、最大瞬間風速35メートルで、中心の南東側750キロと北西側460キロ範囲では、風速15メートル以上の強風が吹いている。

北日本では大雨に注意

 台風の中心は、今夜9時ごろにも北海道の小樽市の西の海上に到達して温帯低気圧に変わると見込まれる。この影響で、東北と北海道では、日本海側の海上を中心に大しけとなり、広い範囲で激しい雷雨となるおそれがある。

 

 あす朝までの24時間に予想される雨量は、▽北海道の太平洋側西部で250ミリ、▽太平洋側東部と日本海側南部で200ミリ、▽その他の地域150ミリのほか、▽東北地方の日本海側150ミリ、▽太平洋側で130ミリ、さらに▽関東甲信地方でも80ミリの大雨が降るおそれがある。

温帯低気圧になったあとも…

 台風が温帯低気圧に変わったあとも油断は禁物だ。台風と熱帯低気圧は、亜熱帯や熱帯で海からの大量の水蒸気をエネルギー源として発達する同じ仲間だが、温帯低気圧は北からの冷たい空気と、南側の暖かい空気が混ざりあおうとして空気が渦を巻くことによって形成されるため、構造がまるで違う。

 

 冷たい空気と暖かい空気がぶつかりあう場所は前線と呼ばれるが、熱帯低気圧や台風には暖かい空気だけしかないので前線ができないものの、温帯低気圧には温度差によって寒冷前線や温暖前線が発達。

前線が生まれ 強風の範囲が広くなる

 今回の10号も日本海に抜けたあと、北上するにつれて、台風の中心付近に冷たい空気が入り込み、温帯低気圧の性質を帯びるようになってきた。しかし、低気圧の構造変化が起こっただけで、勢力は残っているため、引き続き注意が必要だ。

 

 2004年の台風18号は、長崎に上陸したあと、日本海を北東に進みながら弱まって暴風域を狭めながら、北海道の西の海上で温帯低気圧に変化。その後、再び発達して、中心から遠く離れた帯広や釧路でも強風が観測された。台風では風が強い範囲は中心付近に集中しているのに対して、温帯低気圧は広い範囲に及ぶ特徴があるという。

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