感染症

「脳食いアメーバ」11人があいついで死亡「清めの水が原因か」パキスタン

 パキスタンの保健当局は、南部最大の都市カラチで最近4カ月間に、少なくとも11人が脳を食うアメーバ「ネグレリア・フォーレリー」に感染して死亡したと発表した。今月23日には12人目の少年の感染が明らかになった!

 

 同国保健省の地域疾患監視当局(RDSRU)によると、カラチでは4月14日から7月27日までの間に、21歳から45歳の男性10人と女性1人の計11人が「アメーバ性髄膜脳炎(PAM)」に感染して死亡。

 

 そして今月23日、16歳の少年ムハンマド・ソハイブ(Muhammad Sohaib)君が新たに診断を受け、カラチの国立医療センターで人工呼吸器をつけられて治療を受けているが、容態は非常に深刻だという。

 

「脳を食うアメーバ」として恐れられているネグレリア・フォーレリーは、湖や川、温泉などの温かな淡水や消毒不十分なプールに存在し、水温が高い真夏に、汚染した水で感染することが多い。アメーバは鼻から嗅覚をつかさどる神経を伝わって脳内に侵入して、脳細胞を攻撃。発症すると1〜18日以内に死亡すると言われる。

 

 地元メディアの報道によると、パキスタンで97%の国民が信仰しているイスラム教では、1日数回行われる礼拝の前に、「ウドゥ(小浄)」と言って、手足や口、鼻など顔を洗うことが義務付けられており、モスクに備え付けられている洗い場の清めの水が感染の原因になっている可能性が高いという。

 

 外務省によると、カラチは1年を通して暑く、7月〜9月のモンスーンの時季でもまとまった雨が降るのは数日程度。下水が上水道に混入したり、市販されているミネラルウォーターやソフトドリンクからも細菌が見つかるなど、水質面では注意が必要だ。コレラや赤痢、腸チフスなどのほか、アメーバ性髄膜脳炎も年間十人程度の患者が報告されているが、今年は例年を上回る数で感染が報告されている。

 

 

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