医療技術

歯痛の市販薬を塗った25歳女性「青い血」に変わる!米国

 米国の25歳の女性は、歯痛の薬を使った翌日、急激に体調を崩して病院に運ばれた。血液検査を行ったところ、インクのように青く変色していたという!

 

 米マサチューセッツ内科外科学会が発行する医学誌『ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)』に今月19日に掲載された症例報告によると、米東北部ロードアイランド州に住むこの女性は、虫歯の痛みをやわらげるため、市販の塗り薬を塗って就寝。

 

 その翌日に虚脱感や息切れ、疲労感を訴えて救急搬送された。ロードアイランド州プロビデンスにあるザ・ミリアム病院のオーティス・ウォーレン医師が採血検査を行ったところ、注射器の中の血液は真っ青!血液中の酸素飽和度は67%まで低下していた。

インクのように青い血

 酸素飽和度とは、心臓から全身に運ばれる血液の中を流れる赤血球に含まれるヘモグロビンが、どれだけ酸素と結びついているかを、示す数値で、計測には「パルスオキシメーター」という指先をはさむ機械を使う。

 

 もし100個の赤血球全部に酸素がついていれば、酸素飽和度は100%になり、一般的に96〜99%が標準とされ、90%以下になると十分な酸素が全身に送れなくなった呼吸不全の可能性が疑われる。この患者の場合は、70%を切っていたので、皮膚や粘膜が青紫色になるチアノーゼを起こしていて、全身の細胞に損傷を引き起こす危険があった。

 

 ウォーレン医師は「ヘモグロビン中の鉄が異常を起こすメトヘモグロビン血症の中毒だ」と診断して、メチレンブルーという治療薬を投与。ひと晩入院した翌日にはチアノーゼが改善されたという。

 

 原因は、前日にひと瓶使ってしまった歯痛の塗り薬だ。このゲル状の薬にはベンゾカインという局所麻酔薬が入っていて、ひとによってさまざまな副作用を生じる。女性は血色を取り戻して、救急外来を退院したが、その足で歯科医に直行させられたという。

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