環境

半世紀ぶり スペインのストーンヘンジ ダム湖から出現!気候変動の影響か

 ストーンヘンジと言えば英国のものが最も有名だが、巨石を並べた謎の遺跡は世界中で見つかっている。スペインでは、ダムの底に水没した古代の環状列石が、干ばつの影響で半世紀ぶりに姿を現した!

 

 このストーンヘンジがあるのは、首都マドリードから西へ120キロあまり離れた「ラ・イスラ・デ・バルデカニャス」。

英国のストーンヘンジより古い

 1920年代にドイツの考古学者ヒューゴ・オーバーマイヤーが率いる調査団がエストレマドゥーラ州のテージョ川のほとりを発掘中に発見したこの遺跡は、高さ1.8メートルを超える花崗岩でできた巨石群が150個近く楕円形に立ち並んでいるもので、建造されたのはイギリスよりも古い紀元前4000〜同2000年ごろだと推測されている。

 

 地元の人からは「グアダルペラルの宝物」として愛され、古代の太陽の神殿や共同墓地だとも考えられていたが、スペイン内戦後の1963年、フランシスコ・フランコ将軍が独裁政権を握った時代に、発電施設の建設のために巨大ダムを建造し、周辺一帯が水没。

 

この夏の干ばつで

 花崗岩は細かい穴が無数にあいているため、侵食が早く、水没によって崩壊する危険性が高かったことから、地元住民をはじめ、考古学者らは遺跡の保存を求めて、ダム建造地の見直しや、巨石群をほかの場所に移動するよう運動したが、その声もむなしく、この半世紀にわたって、人々の前から姿を消していた。

 

 

 ところが今年の夏は、ヨーロッパ各地で連日最高気温が40℃を超える猛烈な熱波が襲ったため、スペインでも干ばつが進行。今年7月にダムの水位が急激に下がり、水没していた湖岸の遺跡が顔を50年ぶりに顔を出したという。(NASAランドサット衛星がとらえた、水没前と遺跡出現後の地形の変化。中央部をスライドさせると2枚の画像を比較できます)

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