生物

ゾウの下にもう1匹の死体「犯人は誰?」アフリカで迷宮入り殺人事件

 

 今月初め、アフリカ南部ザンビアの川のほとりで1頭のゾウが死んでいるのが見つかった。

 

 発見者のサファリガイドが調べたところ、ゾウの体の下にワニがペシャンコにつぶれているのがわかった。異なる2頭の間で何が起きたのだろうか?

 不可解な2頭の死骸を発見したのは、ザンビアとマラウィの国境を流れるルアングワ川近くでガイドとして働くアンドリュー・ムワンザ(Andrew Mwanza)さん。

 

 今月8日、サファリツアーの客を引率して川のほとりをドライブしていたアンドリューさんは、比較的若い1頭のゾウの死骸に出くわした。野生動物の変死体を見つけた場合、ガイドは国立公園の野生動物保護局に連絡しなければならない。そこでツアー客を同僚に預けて、係員が現場にやってくるのを待っていた。

象牙は無事だ!

 そうしている間にも、死臭を嗅ぎつけたハイエナやハゲワシが集まってきて、ゾウは見る見るうちに食い尽くされていった。ようやく到着した動物保護局のレンジャーと一緒に、ハイエナを追い払いながら死骸に近づいたところ、2人はゾウの下に別の動物がいることに気づいた。

 

 ゾウの重い体を持ち上げて調べたところ、下敷きになっているのはこれも若いナイルワニだとわかった。どちらも体に目立った外傷はなく、ゾウにいたっては2本の牙も残っていることから密猟者による銃撃を受けた可能性も否定された。

ワニを道連れ

 ナイルワニは、成長すると体長6メートル、体重700キロ以上にもなる大型クロコダイルで、ルアングワ川でもたくさん生息している。時折、水を飲みに来たゾウの子供を襲うこともあるが、いくらワニが大きいとは言え、おとなのアフリカゾウは、ワニの3倍以上の巨体であることから、水辺から遠い草地で戦いを挑むとは考えにくい。

 

 アンドリューさんら2人の探偵が念入りにゾウの体を調べた結果、直前にライオンの群れに襲われたような痕跡が見つかり、深手を負った状態で水辺に訪れた際、ワニが血の匂いを察知。ところが、ゾウは土手で足を滑らせるかなにかして、近づいてきたワニの体の上に倒れ込み、そのまま二度と起き上がることなく、ワニを道連れにして天国に旅立った可能性が高いと結論づけた。

棚からぼたもちのごちそうだ

「現場は誰も見ていないので、あくまでも僕らの推理ですがね」とアンドリューさんは言う。「いずれにしても2頭は、このあたりに生息するハイエナの群れやハゲタカにとって、数日分のごちそうを提供したことになりますね」

 

 

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