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ペニスがない!トルコで生まれた男の子 世界で80例の奇形

 赤ちゃんを授かった両親にとって、最大の関心事は胎児の性別ではないだろうか?最近では妊娠して5カ月もすると、エコー検査で判別することも珍しくないが、赤ちゃんの態勢や角度によってははずれる場合もあるので正解率は100%ではない。しかし、トルコでは、ペニスが無い男の赤ちゃんが生まれたという!

 

膀胱尿管逆流も

 泌尿器科の専門誌『Urology Case Reports』に7月に掲載された症例報告によると、トルコ中部コンヤのネクメティン・エルカバン大学の医学部小児外科に生後わずか1日で入院したこの赤ちゃんは、睾丸はあったが、肝心のペニスがついていなかった。

 

 検査の結果、赤ちゃんは妊娠初期にあたる12週目ごろに発生した生殖器の発達異常によって、ペニスが正常に形成されず、通常ならば腎臓から尿管を通って膀胱へ流れ込まなければならないオシッコが、逆戻りしていることも判明した。

 

 小児外科医のムスリム・ユルツ医師は、このまま放置すると尿路感染症や腎臓障害を引き起こすリスクがあるとして、尿路の形成とともに精巣を摘出して、女児として育てることを提案したが、両親はこれを拒否。

1000万〜3000万人に1人

 チームによると、先天性陰茎欠損症は、1000万人から3000万人にひとりの割合で発生し、世界で80例しか報告がない非常に珍しい奇形だという。これまでは、骨や筋肉、胃腸、心臓など体のほかの部分でも異常が確認される症例が一般的だったが、トルコの赤ちゃんの場合は、世界で初めて、膀胱が直腸のつながっていて、膀胱尿管逆流症を起こしていることがわかった。

 

 小児科、泌尿器科、内分泌科などの専門医が集められたチームは、すぐに人工肛門を取り付ける手術を実施。生後8カ月で膀胱と直腸がつながっている部分を糸で縛り、その後に人工肛門を閉じる手術を行うなど、男の子の成長に応じて段階を追って、さまざまな治療を継続。4歳のときに膀胱とペニスの再建手術に成功し、5歳になった現在、合併症も起こっておらず、腎臓機能は良好だという。

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