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童謡のアイアイは「6本目の親指」を持っていた!パンダと同じ発見(動画)

 日本人なら誰もが歌える童謡でお馴染みの『アイアイ』。アフリカの隣のマダガスカルに生息するサルの仲間だが、陽気な歌詞にもかかわらず、現地では「縁起が悪い」とか「悪魔の使い」などとみなされて忌み嫌われてきた。

 

 そもそも「アイアイ」という名前自体、現地語で「知らない」を意味するだけあって、はるか遠くの日本でこれだけ親しまれてきたわりに、その生態は謎に満ちている。米国の研究者が今回初めて、アイアイには6本目の親指があることを突き止めた!

正体不明な動物アイアイ

 地元での嫌われぶりに比べて、アイアイには、外国人ほどその魅力に惹きつけられるようだ。18世紀にフランスの探検家が発見した当初は、前歯が長く伸び続ける特徴からげっ歯類だと分類されていた。19世紀後半になってキツネザルの一種だと判明したが、100年近く発見されることが無かったため、一時は絶滅したと考えられていたほどだ。

 

 ノースカロライナ州立大学の生物学者アダム・ハートストーン・ローズ准教授らのチームは、世界でも珍しいキツネザルを専門として研究しているが、とりわけアイアイの不思議な指の使い方に注目している。

 

不思議な手指の持ち主

 アイアイは前足の3番目の指だけが異常に長く、食事の際は、この指を棒のように木の穴に突っ込んで、昆虫をほじくり出して食べることから、動物園で飼育されているアイアイでは、竹や透明プラスチックの筒で作った円筒形の容器を使う場合が多い。(動画参照=Duke Lemur Center)

 

 中指だけが進化した謎を研究していたローズ准教授らは、前足の解剖中、親指の骨と筋肉をつなぐ腱が2つに分かれていることを発見。分岐した腱の片方は本物の親指に、もう片方は手首近くの出っ張った骨にくっついており、まるで6本目の小さな親指のように見えた。そこでこどもを含むオス・メス7匹で調べた結果、すべてのアイアイに6本目の親指があることを確認したという。

パンダにも6番目の指が

 第6の指というと、ジャイアントパンダが有名だが、パンダには横一直線に並んだ5本の指に加えて、人間の親指にあたる手首の位置に6本目の指が発達しているため、この部分のでっぱりを利用して竹を支えることができるとされている。

自由に動かせる進化の謎

 ただしパンダの場合、人間の親指のように動かすことはできないが、アイアイの6番目の指は自分の体の半分近い重さの物体をつかめるだけでなく、人間と同じように三方向に動かすことができるというから、でっぱった骨以上の機能を果たすという。

 

 研究チームは「動物のなかには、地面を掘るのに適したモグラの手だったり、水生動物のなかには泳ぐために水かきを獲得するなどさまざまな進化があるが、アイアイには6番目の指のほかにも、異常に長い中指や独特のエサのとり方、巨大な耳など謎に満ちている」として、今後もその不思議な生態の解明を続けていくと話している。

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