感染症

マダニに咬まれ 茨城73歳男性「日本紅斑熱」で死亡 今年の患者数224人

 

 茨城県土浦市で今月21日、マダニに咬まれて入院していた73歳の男性が「日本紅斑(こうはん)熱」に感染してショック死したことが明らかになった。茨城県でこの病気に関する死亡例は初めてで、国立感染症研究所によると、国内では今年に入ってから224人の感染が報告されている。

 

 茨城県によると、この男性は今月半ば、手足に発疹が出て39.5度の高熱を発したために土浦市内の病院に入院。19日にはショック症状に陥って意識レベルが低下し、治療を続けていたが21日に死亡した。

 

 患者には腹にマダニの噛み傷があったが、噛まれた日時や場所などは不明で、死亡後に県の衛生研究所で遺伝子検査を行った結果、日本紅斑熱の陽性反応を確認したという。

マダニが媒介する病気は多い

 日本紅斑熱は、リケッチアという病原菌を保有したマダニが媒介する感染症で、2〜8日間の潜伏期間を経て、高熱や発疹、倦怠感などの症状が出る。抗生物質が有効だとされているが、治療が遅れると重症化し、今回のように死亡する場合もある。

 

 国立感染症研究所の最新調査によると、今年に入ってから国内で報告された日本紅斑熱の患者数は224人にのぼる。マダニは、春から秋にかけて活動するため、山林や草むらなどで作業する場合は、長袖や長ズボンなど肌の露出を少なくし、シャツの袖口は軍手、ズボンの裾は靴下の中に入れるなどマダニが入り込まないようにするのが重要だ。

SFTSは88人

 またマダニの被害は日本紅斑熱だけではなく、「重傷熱性血小板減少症候群(SFTS)」や「ダニ媒介脳炎」「ツツガムシ病」「ライム病」など多岐にわたる。

 

 このうちSFTSについては、今月13日までの週に国内で88人の患者が報告されていて、うち少なくとも3人が死亡。2013年の統計開始から、患者数が最も多かった2017年の90人に迫る勢いで増加している。

 

 これまでマダニが媒介する病気の報告は、近畿地方から西日本が多かったが、最近では静岡県でも日本紅斑熱の患者が8例と相次いでいることから、東日本でも生息地の拡大が懸念される。

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