歴史

「世界津波の日」先人が伝える災害の記録 伝承碑とは?

 11月5日は「世界津波の日」。2015年の国連総会で日本が提案し、全会一致で採択されたこの日は、1854(安政元)年に南海トラフで起きたマグニチュード(M)8を上回る安政南海地震で、和歌山県を大津波が襲った際、収穫したばかりの稲わらに火をつけて、暗闇で逃げ遅れた村人を救った「稲むらの火」の逸話から制定されたものだ。

南海トラフ地震の津波から逃れた「稲むらの火」とは?

 国土地理院は今年6月から、全国に建立されている自然災害を伝える記念碑の情報をウェブ上で順次公開しているが、10月31日に44基が加わったことにより、現在は43都道府県120市区町村の372基が掲載されている。

 

 このうち津波災害に関係するのは、半分近い132基にのぼる。これまでに公開されている自然災害伝承碑の分布図を見ると、東北地方の太平洋側を中心に、紀伊半島から四国の太平洋側、九州地方がほとんど。

自然災害伝承碑が伝える先人の教え

 また今年は台風がもたらした大雨で、複数の河川で堤防が決壊し、各地で水害や土砂災害があいついだが、新たに加わった伝承碑のなかには、京都・福知山市で1953年に起きた台風13号による堤防決壊の碑や、東日本大震災と同じ2011年にあった集中豪雨による慰霊碑(新潟県十日町と奈良県五條市)も登場している。

地図を見るだけじゃなく実際に訪れて

 とりわけ津波災害は、地域によっては数百年から千年に一度しか発生しないため、経験値だけで適切な防災行動を取ることは不可能だ。全国の自然災害伝承碑を調べる国土地理院は、「先人が残した過去の教訓として、災害への備えに活用してほしい」として、多くの人がこの地図をもとに、身近に残る災害の歴史を訪ねてほしいと呼びかけている。

 

▷国土地理院「自然災害伝承碑」地図へGO!

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