医療技術

「舌が瓶にはまった!」抜けなくなった7歳少年 小児科医が機転を利かす ドイツ

 子供は注意していないと、親が想像もつかないイタズラをするときがあるが、ドイツの7歳の男の子は、飲み干したジュースの最後の一滴を味わおうと、ボトルの中に舌を突っ込んだままはずれなくなってしまった!

 

 欧州麻酔学会(ESA)が発行している専門誌が、先月31日に掲載した症例報告によると、ドイツ・ハノーバーにあるアウフ・デル・ブルト小児病院に最近、ジュースの瓶ごと口につっこみ、舌の先が取り出せなくなった少年が運び込まれた。

真空状態のボトルから舌が抜けない

 少年は最後の一滴を味わおうと、瓶の口の中に舌をねじ入れて舐めて遊んでいるうちに、舌の先が腫れて引っこ抜けなくなったという。腹を立てた母親が瓶をひねって抜こうとするうち、どんどんむくみがひどくなり、にっちもさっちも行かなくなったのだ。

 

 この可哀想な少年を迎えた小児科医は最初、軽い鎮痛剤を注射してカニューレと呼ばれる細いチューブを舌と瓶の間に挿し込み、真空状態の容器に空気を入れようと試みたが失敗。

 

 瓶に穴をあけたり、底を切断する方法も考えたが、いずれも麻酔の必要がある。そこでクリストフ・アイヒ教授とシモーヌ・アント教授は、カニューレのチューブの長さを伸ばして、反対側に20mlの注射器(シリンジ)を取り付けて、ポンプの要領で空気を押し入れるアイディアを思いついた。

舌の半分が黒くなった!

 繰り返し空気を注入した結果、舌を取り出すのに成功!毛細血管から出血して、舌の半分が青く変わっていた。少年は腫れを押さえるための薬を投与されて入院したが、24時間後には退院。その後、3日間は舌が黒いままだったが、2週間後に完全に元通りになったという。

 

 小児科医は「容器にはまった舌を解放するための陽圧法は、大昔に1回だけ文献で紹介されているのですが、すっかり忘れていました。今回、私たちはワインボトルのコルク栓抜きからヒントを得て思いつきました」と話しており、「全身麻酔する方法より安全です」と太鼓判を押しているが、できればそんなにしょっちゅう起こらないでほしい事件だ。

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