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佐賀で20年ぶりに誕生したブランド「いちごさん」苗が盗まれる

 佐賀県で20年ぶりに開発されたいちごの新ブランド「いちごさん」の苗十数株が、同県唐津市の農家から盗まれていたことが明らかになった。警察が窃盗容疑で捜査を進めるとともに、品質が劣化したものが流通して、市場価値の低下につながるおそれがある。

 

「いちごさん」は県とJAグループなどが7年間かけて開発し、約1万5000株の候補のなかから選ばれた新しいブランドで、2018年11月に初出荷されたばかり。

 

 佐賀県が独占して生産・販売できる「育成者権」を持っており、県が許諾したJAから苗を譲渡された農家だけが生産を認められ、技術指導が受けられる。

 

 今月9日、唐津市の50代の男性が管理するビニールハウスから来年用に育てていた親苗十数株が盗まれているに気づき、JAと警察に報告した。ハウスは外から自由に出入りできるようになっていたという。

 県の農林水産部は「苗を不正に入手した犯人が、県内外に譲渡するなどの不正利用を行えば、品質が悪いいちごが流通して、ブランド評価を下げ、農家の不利益につながる」と懸念したうえで、生産者に対し、苗の管理や種苗法の遵守についての指導を徹底するとともに、犯人が見つかって不正利用が確認された場合は、法律にもとづいて差止めや損害賠償請求なども検討していくと話している。

 

「いちごさん」をめぐっては、佐賀県農業試験研究センターの元職員が、在任中だった2017年、品種登録前の苗を無断で持ち出して、JAが栽培を認めていない農家に譲渡し、この農家が増やした苗が別の農家に渡っていたことが今年3月に明らかになったばかり。

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