歴史

ガムから5700年前のDNA 青い目の少女が噛んでいた!生前の姿を復元 デンマーク

 デンマークで見つかった新石器時代のチューインガムの化石から、5700年前の少女のDNAが見つかった!肌が浅黒く、青い目をしていて、スカンジナビア半島に当時住んでいた人種ではなかったという。

 

 科学誌『ネイチャー・コミュニケーションズ』に掲載された論文によると、コペンハーゲン大学グローブ研究所のハネス・シュローダー(Hannes Schroeder)准教授らのチームは、バルト海に浮かぶロラント島の南海岸で石器時代の遺跡を発掘作業中、泥土に埋もれたチューインガムを発見。

ローラと名付けられた女の子

 デンマークというと、「世界一まずい」と言われる甘草の根から作った黒いグミ「リコリス」が有名だが、泥の中から見つかったガムは白樺の樹皮を加熱して抽出した黒褐色の樹脂が原料で、旧石器時代から石器などの道具に接着剤として使われていたという。

 

 歯で噛んだ痕跡があったため、冷え固まった樹脂を接着剤として使う直前にクチャクチャと噛んで柔らかくしたと推測した研究チームは、DNA解析や年代測定を実施。

 

 その結果、5858年〜5661年前に生きていた若い女の子のゲノムを検出。詳しく調査をしたところ、スカンジナビア半島に住んでいる現代人とは異なり、浅黒い肌に黒い髪、青い目をしていた可能性が高いこともつきとめた。

 発掘場所から「ローラ」と名づけられた女の子の遺伝子は、ヨーロッパ本土に住んでいた狩猟採集民と非常によく似ていることも判明した。

 

 古代のチューインガムには、ヘーゼルナッツやカモなどのDNAのほか、口腔内微生物も発見されており、ローラは乳製品をよく消化できていなかった可能性があることも明らかになった。

 

 ガムをめぐっては、今年5月、スウェーデンでも1万年以上前の旧石器時代の化石が見つかっているが、古代人のゲノムが、骨以外から完全な形で検出されたのは今回が初めてだという。

 

 研究チームは「古代では接着剤としてのほか、歯磨きや空腹を紛らわすためにガムを噛んでいた可能性があります。チューインガムに残されたDNAを調べることで、古代のバクテリアや病原体がどのように進化したかがわかるかもしれません」と話している。

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