感染症

新型コロナウイルス「国内で初感染」武漢から帰国の30代男性

 

 中国の武漢市で新型コロナウイルスによる肺炎があいついでいる問題で、今月6日に武漢市から帰国した神奈川県の30代の男性が肺炎を発症していたことが明らかになった。国内で新型コロナウイルスによる肺炎が確認されたのは今回が初めて。

 

 厚生労働省によると、この男性は今月3日から発熱があり、武漢市から帰国した6日に国内の神奈川県内の医療機関を受診し、10日に入院。きのう(15日)に症状が軽くなったため退院し、医療機関から保健所へ連絡があった。

 

 国立感染症研究所が患者の検体を調べたところ、15日夜に新型コロナウイルスの陽性反応が確認されたという。

 患者本人の報告によると、多くの患者が発生している華南海鮮市場に立ち寄ってはいないが、中国滞在中に肺炎患者と接触した可能性が高いという。

 

 この問題をめぐっては武漢市で41人の感染が確定し、このうち1人が死亡、7人はすでに退院しているが、6人が依然として症状が重いという。武漢市衛生健康委員会によると、41人の患者が接触した可能性があるのは763人にのぼり、現在も313人が健康上の観察を受けている。

ヒト同士の感染リスクは

 新型コロナウイルスは、「MERS(中東呼吸器症候群)」や「SARS(重症急性呼吸器症候群)」と同じように、肺炎や呼吸器不全などの症状を引き起こすコロナウイルスの仲間で、動物からヒトへ感染する種類のウイルスが存在することが明らかになっているが、今回の新型ウイルスについては、ヒトからヒトへ感染する明確な証拠はまだ見つかっていない。

 

 しかし武漢市当局によれば、これまで感染が確定した41人のほとんどが華南海鮮市場の関係者で、このうち2人は同じ家で暮らす夫婦であることから、ヒト同士の感染の可能性も排除できないため、引き続き、臨床面と疫学的な研究の必要性が求められている。

 

 厚労省は「風邪やインフルエンザが多い時期であることを踏まえて、咳をする際にはマスクをしたり、石鹸による手洗いなど、通常の感染対策が重要だ」と述べて、武漢市から帰国・入国した旅行者に対しては、体調不良がある場合、武漢市での滞在歴があることを申告したうえで、速やかに医療機関を受診するよう呼びかけている。

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